影絵人形 影絵芝居とそれに使われる人形を総称して中国語で「皮影」と呼ぶ。影絵は民間工芸美術と戯曲が結びついてできた独特な芸術だ。 影絵芝居は白い布に映し出される人形の動きによって演じられる。影絵芝居に使われる人形や小道具、情景などは職人が彫刻し、彩色を施した革製品だ。このため、「皮影」と呼ばれる。 影絵芝居は中国でも最も古い戯曲の一つで、千年以上前から多くの民衆に愛され、広く伝わってきた。特に北方の農村や四川、湖北、湖南などで多く見られ、長く伝わる間に各地で異なる流派が生じた。流派には、北京皮影、唐山皮影、山東皮影、山西皮影、青海皮影、隴東皮影、寧夏皮影、陝西皮影がある。このうち、隴東皮影、陝西皮影、山西皮影が中国三大影絵とされる。 ?体験 推薦ポイント:中国唯一の総合影絵博物館-中国西安皮影博物館。西安市友誼西路にあり、明、清代の影絵用品や特色に満ちた影絵芝居を多く鑑賞できる。また、影絵人形のレプリカを記念品として購入できる。 年画 年画は一般に「喜画」と呼ばれる中国の民間で最も普及している芸術品の一つで、年に一度交換することからこう呼ばれる。中国の民間では年画はまさに新年の象徴で、年画を貼らなければ年を越すことができないのだ。 年画は世俗的な社会生活を題材とし、歴史上の故事や神話?伝説、宗教信仰、演劇?小説などに及び、様々な人物や世相が取り入れられている。 年画の風格は地域ごとに多様な特色を現している。宮廷の香りを取り入れた天津の楊柳青年画や、質実剛健で郷土色あふれる山東イ(さんずいに維)坊や河北の武強年画、繊細で色彩豊かな蘇州の年画、素朴で長い歴史を持つ河南の朱仙鎮年画など様々だ。 武強年画は民間の生活の濃い雰囲気と鮮やかな色彩を持つ。製作者は豊かな想像力と巧みな構想で、優美な画面構成と色鮮やかな色彩をもたらしている。また10枚の絵がつながった形式を採用して、1枚の紙に多くの絵を描いて一つの物語を現している。 ?体験 推奨ポイント: 河北省武強県年画博物館。現地の特色ある年画を見ることができる。 開館時間: 午前9時~11時、午後14時~16時30分、祝祭日も開館。 ろうけつ染め ろうけつ染めは、中国の伝統紡織染物工芸で、絞り染め、型染めとならんで三大模様染め技術と称される。 ろうけつ染めは中国南西部の少数民族地区に代々伝えられている。特に貴州省では少数民族の生活に欠くことができない芸術だ。貴州省の黄平、重安江一帯、丹寨県の苗(ミャオ)族の女性はろうけつ染めを主要な装飾具としており、頭巾、腰巻き、衣服、スカート、ゲートルはすべてろうけつ染めで作られている。このほか、傘カバー、枕カバー、コメなどを入れるかごのカバー、風呂敷、背負いひもなどにもろうけつ染めが使われる。貴州省安順、普定一帯に住む苗族の女性は、衣服の袖やえり、前後の縁にろうけつ染めで模様をあしらう。青と白の二色のほか、赤、黄、緑などの色も使われることがある。 少数民族のろうけつ染めのデザインには特色がある。苗族の図案は古代の銅製の鼓や民間伝説に出てくる題材が多く、日常生活で親しみがある花、鳥、虫、魚などの図案も登場する。布依(プーイー)族は幾何学模様を好む。 ?体験 推薦ポイント:中国ろうけつ染めの里、貴州安順。多くのろうけつ染め工房や工場がある。 ?ガイド 安順黄果樹空港で飛行機を降り、地元の民族ろうけつ染め村で製品を鑑賞、購入することができる。 「人民網日本語版」2007年9月18日 |