上海市共康中等学校は、チベット自治区のために人材を育成する学校である。現在、チベット自治区からの600人余りの生徒がここで勉強している。 ラサ市から来たジニンタキ君は、この学校の2年生。営業間近の青海?チベット鉄道をめぐって、この15歳の少年がいろいろと思いを馳せている。「列車の窓は開かれることができるのかなあ?旅客たちはゴミを車外に捨てるのかなあ」と心配しながら、「僕は将来、環境保全用品を製造する企業をつくりたい。鉄道の開通後、環境保全に対する要求がさらに厳しくなるに決まっているから、環境保全関連の業種には大きな将来性がある」と自分の夢を語った。 ジニンタキ君のクラスメートのタンゾウサンジュ君は、「僕も企業を作りたい。ハダカムギやヤクなどチベット特産の農産物、役畜の肉などを原材料とした健康食品をつくり、鉄道を通じて、全国に出荷したら儲かるかもしれない」と、自分の抱負を語った。 チベット自治区のランカツ(浪卡子)県からきたトタンキョダさんは、幼い頃からチベットの伝統文化に夢中であった。トタンキョダさんは、「内外の観光客が鉄道を利用してチベットにやってくるのは、チベットのユニークな民俗や悠久な歴史文化をさらに身近に体験したいからだ。そのため、りっぱなチベット学の学者になって、人々にさらに多くの美しい文化を知ってもらうようにしたい」と、自分の夢を語った。 今年34歳の英語教師?胡平さんは、チベット学校にすでに11年間も勤務しているが、胡さんによると、最初の生徒たちに英語を教えるには、「ABC」から教えなければならなかったが、いまでは、チベットと外の世界との交流の増加にともない、上海で中等の教育を受けるためにやってきたチベットの生徒たちは、みんなある程度の英語の基礎があり、教えるのもかなり楽になっている。胡さんは、「青海?チベット鉄道の開通後、チベットの発展のテンポはさらに速くなるだろう」と楽観視している。 チベット語を教える教師ジャシグンバイさんは、「青海?チベット鉄道はチベットの若者たちのために、チベットを再認識する新たな視角をもたらすことになっている。青海?チベット鉄道がもたらしてくるさまざまな変化の可能性は、若者たちにとって勉強を後押しする力となり、彼らがさらに積極的な人生の理想を確立するにもプラスとなる。これは間違いなく積極的なシグナルであるといえよう」と語った。 上海戯劇学院演技クラスで勉強しているチベット族の大学生アオウニンセイ君は、「鉄道の開通にともなって、チベットの人々はさらに多くの新しい事物や知識、考え方に出会うことになろう。したがって、舞台劇の舞台もきっとさらに広いものとなるだろう。僕はクラスメートと一緒に、いくつの短いドラマを制作し、夏休みを利用してチベットの人々に環境保全の知識を普及したり、鉄道開通後の生産?生活の新たなモデルを彼らとともに模索したりするつもりだ」と語った。 「チャイナネット」2006年6月30日 |