中国西部の青海省には、中国の重要な川―長江、黄河と瀾滄江の源があり、この「三江の源」の環境保全は、中国の将来の発展にかかわる重要な事業である。青海省の宋秀岩省長はこのほど記者の取材に対し、「三江の源」の環境保全対策について次ぎのように語った。 2005年1月、75億元が投下された「三江の源」自然保護区生態系保護と整備プロジェクトが始動。このプロジェクトは生態系の保護と整備プロジェクト、農民?牧畜民の労働?生活インフラ施設整備プロジェクト、サポートプロジェクトからなっており、2010年に完工の見通し。 三江の源保護区では、他の地域で実施されているGDPを指標とする業績評価基準が廃止された。地元政府はGDPを追求すれば、鉱産物を採掘し、環境破壊につながりかねないとしている。現在、三江の源保護区では、鉱産物の採掘は一切禁止され、草原の育成、牧畜の数の減少、植林の面積などの指標が、政府の業績評価の基準となっている。 また、観光業の発展が生態系の破壊につながったという東南沿海地域の一部都市の教訓を踏まえ、青海省は、三江の源保護区域内に、星クラスのホテルの設立を禁じている。牧畜民の「移動の家屋」といわれるパオのような青海省の特色に富むと同時に、環境にやさしい宿泊施設の開発が今後の発展の方向とされている。 「チャイナネット」2006年7月13日 |