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「中国最後の狩猟民族」、生活の現代化に喜びと不安

投稿時間:2007年08月08日閲覧数:
徹夜でネットサーフィンをした伊蘇は朝になってもぐっすり眠っている。一方、家から1‥

徹夜でネットサーフィンをした伊蘇は朝になってもぐっすり眠っている。一方、家から130キロ離れた森では、伊蘇還の4歳上の兄伊列がテントを出てトナカイの放牧を見守ってい――。

兄弟は一緒に育ってきたものの、伊蘇と24歳の伊列兄さんとの共通言語はだんだん少なくなっている。「兄の話すことは森の中の話ばっかり、おじいさんに昔から聞いている」と伊蘇が言えば、伊列は「弟の話は意味がわからない、インターネットって、何なんだろう?わしと関係があるの?」

兄弟の考えの違いは生活の違いに由来している。伊列は長くトナカイを放牧するという先祖代々の山仕事に従事し、一方の伊蘇は町で清掃の仕事をしている。

伊蘇と伊列の例は、中国東北地方?大興安嶺の森林に住む「敖魯古雅鄂温克人」と呼ばれる鄂温克(エヴェンキ)族の部落の現状を映す縮図といえる。彼らは先祖から原始的な生活様式を受け継ぐ一方で、現代文明の誘惑にも、否応なしに直面している。

内蒙古自治区根河市敖魯古雅鄂温克民族郷で生活する100人余りのエヴェンキ族部落は3年前、狩猟と放牧の生活を続けていることから、「中国最後の狩猟民族」の名を与えられた。

これらの人々の未発達、貧困状態を改善するため、中国政府は2003年8月、自由意志でという原則のもと、彼らの移民をサポートした。また、野生動物保護のため、狩猟をやめさせてトナカイ放牧を続けることを支援した。給養物資も提供し、医療費の全額免除と生活保障金給付などを行った。

新しい移民村には狩猟文化博物館が建てられ、養老院と小学校ができた。生徒は中国語、エヴェンキ語、英語を学び、インターネットでの通信教育も毎週受けている。

敖魯古雅鄂温克人のこのような新生活について、53歳の猟師?阿栄布さんは喜びと不安が交錯しているという。「若者の生活が豊かで現代的になり、自然のなかで生活する苦しみがなくなった。病気は医者が治してくれるし、喜ばしいことだ。しかし、誰もトナカイを放牧せず、エヴェンキ語も話せず、カバノキの皮で生活用品を作れなくなれば、敖魯古雅鄂温克人は存在しなくなってしまう。」

「人民網日本語版」2006年7月31日

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