今年の大学入学試験では、蒙古医薬学は蒙古族の学生の中で大人気の専攻学科となっている。大学は、蒙古医薬学の人材を育成する主な担い手となっている。 17世紀、ラマ黄教の蒙古族居住地域への伝播にともない、各地では、多くのお寺が建てられ、割合に大きなお寺では、蒙古族の医者を育成する学校も併設された。当時、蒙古族の人々は、出家してラマになってはじめて、医学や文化を習う機会を手にすることが可能になった。近代史上に名を残している蒙古医薬学者は、これらのお寺に設けられた学校の出身者が多い。したがって、今日に至っても、蒙古族の牧畜民たちは、医者のことを「蒙医ラマ」と呼んでいる。 現在、お寺にとってかわって、大学が近代蒙古医師を育成する「揺りかご」となっている。1958年に設立された内蒙古医学院中蒙医学科は、西洋医学大学の中で最も最初に設置された蒙古医薬学学科であり、この分野の中?高レベルの人材を育成する主な教学基地ともなっている。前世紀80年代末、フルンベイル蒙古医学学校、内蒙古蒙古医学学院が相次いで設立され、2004年に、漢方医と蒙古医学の融合の分野の中?高レベル人材の育成を目指す内蒙古中蒙医学院が設立された。 現代蒙古医薬学の教育方式について、内蒙古中蒙医学院のロフサン教授は、「現在、蒙古医薬学の教育は、伝統と現代を融合させる教学方法を取っている。つまり、学生たちの学習内容は、60%が蒙古伝統医薬学の知識で、40%が現代医学知識である。こうした教育方法を通じて、割合に高い理論的なレベルを持つ蒙古医薬学の学者の育成を目指している」と語っている。 「チャイナネット」2006年8月7日 |