中国宇宙飛行士科学研究訓練センターの陳善広主任は3日午後、上海で開かれた「有人宇宙飛行船神舟6号実物展」を参観した際、宇宙飛行士が現在、飛行船外を遊泳する訓練を行っていると述べた。上海紙「東方早報」が報じた。 宇宙飛行の専門家によると、神舟7号は2008年の打ち上げを予定している。神舟6号との最大の違いは、宇宙遊泳、操作、ボルト作業、設備の取り付けなどの作業を含む、宇宙船外での活動時間が増えること。これらの活動は、今後建設する宇宙空間ステーションのための前準備となる。 専門家は「宇宙飛行士が宇宙船から外に出て活動する試験は、宇宙飛行士が神舟7号の密閉されたモジュールから出て、さまざまな活動をすることを意味する」と解説する。神舟7号による宇宙遊泳では、宇宙飛行士は地上で充分な予行訓練をしなければならない。地上での訓練は通常、規定の比重条件を整えたプールで行う。プールは通常、大型の実験室内に設置し、プールに宇宙船を沈める。水の浮力を利用して宇宙の無重力状態に似た環境を作り、宇宙飛行士がプール内でモジュールの出入りと、モジュール外での作業訓練を行う。 宇宙飛行士の訓練以外に、神舟7号と6号は、さらに2つの相違点がある。1つは、軌道モジュールの設計だ。神舟7号の宇宙飛行士は宇宙空間に出るため、軌道モジュールにはエアロック(圧力調整ができる気密室)が設計されなければならない。宇宙飛行士はこのエアロックで圧力をゼロにしてから、宇宙空間に出る。 2つめは、宇宙服のデザインで、技術難度がかなり高い。宇宙空間での宇宙服は、宇宙飛行士の生存と作業、通信の必要を守るため、独立した操作系統をそなえる必要があり、宇宙飛行士が宇宙船を離れても、空気?水?電気の供給を保証できなければならない。宇宙空間に出た宇宙飛行士と宇宙服とあわせ、1つの小型衛星に相当する、とも言えよう。 「人民網日本語版」2006年4月5日 |