WTO?世界貿易機関の孫振宇中国常駐代表は18日ジュネーブで、「世界貿易機関がまもなく中国の貿易政策に対する審議を行うが、中国政府はこれを非常に重視しており、また、中国がWTOに加盟するときに確約したものを真剣に履行している」と述べました。 世界貿易機関の関係決議に基づいて、WTOの加盟メンバーは19日から21日にかけて中国の貿易政策を全面的に審議することになっています。WTOの各加盟メンバー及び中国側の今度の審議に対する態度について、孫振宇代表は「全体的に言えば、各加盟メンバーは世界の貿易と経済における中国の役割及び確約の履行などを積極的に評価している。また、中国は今度の審議を非常に重視すると同時に、今度の審議を通して中国国内の改革開放を更に推進し、各加盟メンバーとの交流と相互理解を深めるよう希望する」と話しました。 孫振宇代表の話によりますと、審議に先立って、世界貿易機関事務局は全面的な報告書を提出し、これに対して多くの加盟メンバーも書面的な意見を出したということです。また、中国政府は20ページあまりもある報告書を作り出して、貿易のマクロ政策、通貨と外貨政策、それに外資政策及び貿易管理面の具体的なやり方などについて説明しました。今度の審議を通じて、各加盟メンバーは中国の貿易政策及びこの4年間の確約の履行状況に対する理解を深める一方、中国側も今度の審議を通してほかの加盟メンバーの中国の貿易政策に対する見方を知ることができます。このような交流は中国の改革開放にとってもプラスになると見られています。 孫振宇大使はまた、今度の審議で注目される三つの問題に対して説明を行いました。 まず、知的所有権の保護問題について、孫振宇代表は「知的所有権をいかに保護すべきかは世界各国にとっても大きな課題である。所有権侵害という問題は中国一国の問題ではなく、また、短期間で解決されるものではない」と述べた後、また「中国はこの面で取った措置はほかの国よりも多い。すなわち、司法手段のほか、行政手段で管理し、国の力で個人の知的所有権を保護している。また、ここ数年、中国版権局や商標局などの部門は海賊版の取り締まりに力を入れている。毎年処分した海賊版のCDやDVDが数億枚にのぼっている」と話しました。 人民元の為替レートについて、孫振宇代表は「中国はこの面で大きな改革を行った。今まで、人民元の為替レートはアメリカドルと連動していたが、今は一連の外貨と連動する変動為替レートとなった。これは非常に重要な一歩を踏み出したことを意味している。人民元の為替レートの問題は中国との貿易で巨大な貿易赤字が存在しているという立場から提出されたもので、ところが、人民元の為替レートがいかに変動しても、アメリカの貿易赤字問題を解決できないものである」と指摘しました。 それから、中国の更なる改革開放について、孫振宇代表は「中国政府は市場開放の面で大きな努力を払ってきた。また、WTOに対する確約を真剣に履行している。その中には、関税の引き下げとサービス業の対外開放なども含まれている。サービス業に対する開放は約束したスケジュールに基づいて実施したものである」と強調しました。 「CRI」より 2006年4月20日 |