中国国務院発展研究センターの劉世錦副主任は23日、2006中国経済サミットの席で、中国経済は一種のコスト優位をめぐる競争であり、このような優位は短期的に消失することがあり得ないが、次第に弱まることは必至で、このチャレンジを乗り越えるには技術革新をベースとした経済のモデルチェンジが必要であるとの考え方を示した。 劉世錦副主任は、中国経済のモデルチェンジを推し進めるには、当面及び今後かなり長い期間において、6つの重要な課題を優先的解決すべきであると指摘した。この6つの課題は具体的に以下の通り。 1、 ねじ曲げられた生産要素価格を正常な水準に回復させること。外国企業や外資を誘致する過程で、多くの地域が人為的に土地、労働力など生産要素の価格を低く抑えている。これを上手く解決しない限り、経済のモデルチェンジひいては節約型社会の構築においても実質的な進展を得ることはあり得ない。 2、引き続き国有企業の戦略的調整を進め、国有企業の一部業種における独占状況を改めること。 3、政府の経済?社会の発展を評価する指標及び評価メカニズムを改革すること。政府の評価指標の選択及び評価プロセスは地方の経済発展への影響が極めて大きいものである。グリーンGDP指標は、エネルギー資源の有効利用につながる制約的指標であり、合理的な方法で評価システムに組み入れるべきである。 4、引き続き公平な競争環境の創出に力を入れ、政府の経済に対する管理の方式を変えること。これは政府の経済のモデルチェンジにおいて、最も重視すべきことである。例えば、さまざまな合法的な財産権を保護し、市場の秩序を維持し、独占を禁止することなどがそれである。 5、政府の行政サービスを強化し、経済発展の外的環境を改善すること。 6、自主的革新を促す制度?政策環境を整えること。世界的な経験からも中国自らの経験からも、体制の革新、組織の革新、政策の革新がなければ、技術革新の推進が難しいばかりか、場合によっては一歩も進まない可能性さえある。 「チャイナネット」2006年5月25日 |