国家観光局が定めた今年の観光プロモーションのテーマは「中国の村々への旅」。国家観光局の邵琪偉局長はこのほど記者に対し、農村観光について語った。 観光業は関連産業の牽引と内需拡大の面で効果のある新興産業であり、社会主義新農村の建設においても大きな役割を果たすことが可能である。観光業は農村経済の新たな成長スポットとなるだろう。観光資源の大半は、もともと農村に分布しているものであり、農村の様相、農業生産、農民の生活、民俗文化、自然の景観などを内容とする農村観光は、多くの農民を観光業の従業者に変身させることになった。一部の農民の住宅は民宿施設となり、山、畑、果樹園、池、伝統的な家屋なども観光スポットとなり、従来の農村の作付けを主とする経済はサービスの経済へと変わった。年間延べ10万人を受け入れることのできる村を例にすると、観光業は300人の雇用を創出し、1000世帯の収入を増やすことが可能で、そして周辺地域の農民が旅客の輸送、作付け、養殖などに携わる機会をも作り出すことになった。追跡調査によると、観光業の発展は農民に安定した収入増にもつながり、観光業のおかげで貧困を脱出した農民が再度貧困状態に陥る比率は非常に低い。 また、観光業は、農村の精神文明の建設にも大きな役割を果たすことになるだろう。観光業を営む村のほとんどは、道路が整備され、家屋も内装が施され、トイレなども清潔が保たれ、村の様相が一新した。また、都市と農村、都市部の住民と農民、漢族と少数民族は、観光という掛け橋を通じて交流と相互理解が深められ、農民の視野の拡大、意識の変化、生活スタイルの変革なども促されている。例えば、雲南省の石林地域の少数民族の農民は、もともと漢語の話せる人は数少なかったが、現在では、漢語どころか、外国語で外国人観光客と交流できる農民さえ大勢現れている。 「チャイナネット」2006年5月2日 |