黄琦総団長 中国の高校生達が、今月16日から9日間の日程で日本を訪問しました。今回の訪日は、中日両政府や各関係部門が連携して行っている「日中21世紀交流事業」の一環として実施されたものです。滞在中、高校生達は日本各地を観光したり、日本の高校生達と交流活動を行ったりしました。 今月15日夕方4時。北京市内にあるホテルで、今回訪日する高校生達を対象とした説明会?壮行会が行われました。まずはホテルの会議室で説明会が行われました。井出公使が、日本とはどんな国なのか、スライドを使って分かりやすく説明しました。井出公使は、日本の地理?文化?社会?歴史などについて、時にはユーモアを交えながら説明していました。高校生達には、井出公使自らが作成した資料が配られ、出発前の基礎知識はバッチリといった感じでした。高校生達は、日本へ行くのはみんな初めてですから、メモをとりながら真剣に聞いていたのが印象的でした。 今回は第1陣の200人が日本へ向けて出発しましたが、以下、第2陣?第3陣と続き、来年3月までには、合わせて1100人の高校生が訪日することになります。今回の訪問団の黄琦総団長は「中国と日本のあいだで交わされた協定では、毎年両国は互いにおよそ1000人の高校生を派遣し合い、交流活動を行うことになっています。今回派遣されたのは、2006年の第1陣となります。6つの省から選抜された優秀な高校生達です。参加希望者の中から、さらに選抜を行ったんです。」と述べました。 説明会で報告を聞いている高校生達 「選抜された優秀な高校生たち」とは、具体的には、江蘇省?山東省?四川省?黒龍江省など6つの省の高校生達だそうです。成績がいいのはもちろん、一芸に秀でた学生達も多かったようです。例えば、中国の伝統楽器?二胡が弾けるとか、踊りができるとか、書道がうまいなどといった学生達も選抜の対象になったようです。 今回の説明会では、高校生の皆さんが井出公使に積極的に質問するなど、彼らの意欲をものすごく感じました。まだ10代なのに、みんな日本の文化や社会、両国の政治問題など自分でいろいろ勉強しているようです。説明会で、高校生達からいろんな質問が飛び出しました。例えば、「日本での交流活動を成功させるには、どんなことを気をつければいいか」とか「将来外交官になりたいので、井出公使からアドバイスがほしい」みたいな質問や、なかには中日間のエネルギー問題や貿易摩擦に関する質問もあり、さすがに井出公使もタジタジといった感じでした。 説明会終了後、井出公使からお話を伺うことができました。井出公使は「皆、積極的で、日本についてすごく関心があり、遠慮しないでいろんな質問をしてくれて、とても嬉しかったです。私には18歳の娘がいますが、同じぐらいの年なので、日本の高校生はもっとしっかりしてほしいなあと思っています」と語りました。 中国の高校生達と新設に交流している井出公使 説明会の後、井出公使が主催して壮行パーティーが開かれました。高校生達を激励するため多くの関係者達が参加しました。出発前夜ということで、高校生達もウキウキした気分を隠せないという様子でした。山東省済南市の第七高校2年生?何麗娜さんは「出発前日、ちょっと緊張していますが、すごく期待しています。日本は初めてです。早く、実際の日本の様子を見てみたいです。事前にいろいろ情報収集しましたが、多くの日本人は、中国は相変わらず貧しくて遅れている国だと思っているようですね。今回の訪問を通じて、発展した現在の中国を伝えたいです。中国の高校生として、恥ずかしくない態度で臨みたいです」と述べました。 |