中国人民銀行(中央銀行)がこのほど発表した貨幣政策実施状況レポートの中で、2005年の農村出稼ぎ労働者の収入に関する調査結果が明らかになった。 人民銀行が出稼ぎ労働者の多い河南、江西、安徽、四川、貴州の5つの省で行ったアンケート調査の結果では、出稼ぎ労働者の就労先は主に長江デルタ地域、珠江デルタ地域および省内となっている。また、ここ2年、出稼ぎ労働者の収入水準も一定の伸びを示している。2005年上半期の出稼ぎ労働者の月平均収入は前年同期比8.3%増となっている。 地域別で見ると、グレータ渤海地域からの出稼ぎ労働者の収入がわりに高く、985元となっている。2005年上半期おいては、珠江デルタの出稼ぎ労働者が最も多く、全体の33%を占め、その次は長江デルタで、30%となっている。業種別では、製造業と採掘業の出稼ぎ労働者の収入は990元で、最高となり、製造業に就労する出稼ぎ労働者の数は最も多く、全体の約40%を占め、その次は建築業である。 レポートはまた、最近いくつかの地域において出稼ぎ労働者の構造的不足、とりわけ一定の技術技能を身につけた出稼ぎ労働者が不足する現象が現れていると指摘し、これはある意味で出稼ぎ労働者の収入の上昇をもたらし、出稼ぎ労働者の労働条件や生活条件の改善および消費能力の向上につながったと分析している。出稼ぎ労働者の収入の向上は必然的なものであると同時に、また長期的な課題でもあると見られている。 「チャイナネット」2006年6月6日 |