向巴平措チベット自治区主席は国務院新聞弁公室の記者会見で20日、「チベットは平和解放以降の50数年で、中央政府の配慮と全国人民の力強い支援の下、チベット各族人民の粘り強い努力によって、経済と社会の全面的な発展を実現し、現在ではすでに飛躍的発展と小康社会(いくらかゆとりのある社会)の全面的な建設を推進する新たな段階に入っている。自治区の1人当たりGDPは2006年に初めて1万元を突破し、10396元に達した」と述べた。 同年の自治区GDPは290億500万元で、6年連続で12%以上の高成長を記録。農牧民の1人当たり純収入も2435元と、4年連続で2ケタ成長を記録した。 近年では、自治区の経済構造も改善を続けている。特色ある農牧業を柱とする第1次産業の発展水準は高まり続け、優勢にある採鉱、チベット医薬、建築資材、民族手工芸を重点とする第2次産業には新たな発展があり、観光業を始めとする第3次産業にも新たな好転の兆しが見られる。 チベットは今、民族の優れた伝統文化の継承と発展に力を尽くしている。2002年に着工したポタラ宮、ノルブリンカ、サキャ寺の3大文化財の修復事業だけでも、国はすでに3億元以上を拠出。チベットは今後5年で数億元を投じて、重要文化財の保護と修復を進める計画だ。 焦点の環境保護問題について向巴平措主席は「チベットでは道路建設を含め、いかなる建設においても、環境問題を第1位に置かなければならない」と強調。チベットでは全土の3分の1を保護区に指定しているほか、「適度な開発の地区」「開発禁止地区」「保護的開発地区」の区分けを明確化し、開発全体を管理しているという。 「人民網日本語版」2007年6月21日 |