「2006年は『十一?五(第11次五カ年計画、2006~2010年)』期の1年目にあたり、中国の国民経済と社会の発展は幸先よいスタートを切り、流通産業も国民経済の重要な構成部分として、速い発展を遂げていた」。商務部研究院がこのほど北京で発表した『2006/2007年中国流通産業発展レポート』は、中国流通業の現状についてこのように評価している。 レポートは、2006年の中国の流通産業の発展には次のいくつかの新しい特徴、新しい動きが現われたとしている。 1、 流通産業の規模がさらに拡大したこと。 社会商品流通総額は前年比24%増の59.6兆元に達し、GDPの10.7%の伸び率をはるかに上回るものとなった。社会消費財小売総額は同比13.7%増の7兆6410億元に達し、1997年以来の最高を記録した。生産財売上高は17.7兆元で、同24%増。輸出入総額は1兆7607億ドルで、同23.8%増。 2、 流通産業の国民経済への寄与度が持続的向上していること。 社会消費財小売総額のGDPに占める比率は36.5%に達し、価格要因を除いた実質伸び率は12.6%と、GDPの伸び率を1.9ポイント上回っている。卸売?小売業、宿泊?飲食業の増値税、営業税および所得税の納付額は4200億元に達し、同17%増。 3、 消費構造に引き続き改善が見られ、住民の生活は次第に享受型にシフトしつつある。 住宅、自動車、観光、宝飾品消費額の伸び率が高く、乗用車市場はすでにマイカー時代に入っており、祝祭日消費、観光消費なども盛んである。 レポートは流通分野の主要業種の発展についてそれぞれ分析を行い、2006年における中国の流通産業の構造調整、最適化のペースが加速し、流通産業の近代化レベルが大きくアップするという見方を示している。 流通産業のグレードアップは主に次のいくつかの面に現われている。 流通産業への投資が増大し、流通インフラがいっそう改善した。電子商取引が大きな伸びを示し、オンラインショッピングは急速な発展を遂げている。チェーン店のカバーする範囲が拡大し、チェーン店経営企業の実力は向上している。流通分野のM&A(買収?合併)が増え、国内企業と外資系企業の間、国内企業の間、外資系企業の間におけるM&Aに新しい動きが現われ、家電などの分野の市場集中度はさらに高くなった。 2007年の中国流通産業の発展について、レポートは、2007年の中国の流通産業には8つの発展の趨勢が現われると予測している。 1、流通産業が引き続き良好な発展の勢いを保ち、国民経済および社会の発展における地位はより重要となる。 2、流通産業の「国境、地域を超えた」発展の特徴が顕著となり、中国流通産業と世界流通産業の統合は加速する。 3、中国の商品流通システムは整いつつある。 4、流通産業が調整、再編の新時期に入り、市場の集中度はさらに高くなる。 5、秩序はいっそう改善し、調和の取れた商業の発展において初歩的な成果が見られる。 6、農業サポート政策の実施に伴い、農村の消費と農村市場は急速発展期に入る。 7、IT技術の流通分野での応用?普及が企業の競争力や産業レベルを高める上で重要な要因となる。 8、エコ流通の取り組みには新たな進展が見られる。 「チャイナネット」2007年6月26日 |