中国人民銀行(中央銀行)の周小川行長はこのほど開かれた中国発展ハイレベルフォーラムで「中国政府は既に、内需拡大、貯蓄率の抑制、市場開放、為替レートの変動、並びに輸入拡大などを組み合わせた政策を実施し、国際収支のバランスを改善している。これらの施策を段階的に実施することにより、中国は期待される貿易の基本的な均衡を実現する見込みだが、それには約2、3年の時間を要するだろう」と表明した。 ▽周行長のその他の発言は、以下の通り 中国は、改革開放による要請に合わせ、どちらかと言えば固定的な為替レート(決定システム)から、より柔軟な為替レート(決定システム)へと、漸進的に転換しつつあり、国際的にも広範な支持を得ている。(中国の為替政策が)「為替レートの操作」であるとする見方は、広く支持されることはないだろう。中国の貿易均衡をみるのならば、単年ではなく、数年単位のデータを見るべきた。そうすれば「中国は(低く抑えた)為替レートを利用して、貿易での優位性を得た」という言い方はできない。 外貨準備高については、中国は管理された変動相場制を取っているが、中央銀行は外貨市場に対する管理を状況に応じて少しずつ緩めていくつもりだ。外貨準備高の急速な伸びもまた、少しずつ緩和するだろう。似たような水準の国であっても、対外債務の規模や域外企業家による直接投資(FDI)の総量に違いにより、外貨準備高も変わる。外債は返済しなければならない。FDIに対しては配当を出さなければならず、資本を引き上げられる可能性もある。これらの要素は全て、外貨準備高の水準に影響するものだ。1人当たりの平均からみても、中国の外貨準備高は高くない。 「人民網日本語版」 2006年3月29日 |