薄煕来商務部長は28日、グティエレス米商務長官と北京で会談し、両国の経済貿易関係をめぐる重要問題や、第17回中?米商業貿易合同委員会などについて意見を交換した。薄部長はこの中で、次のように表明した。

▽米国の対中貿易赤字について

現在の中国?米国間貿易にある程度存在する米国側の貿易赤字に対しては、全面的かつ客観的な評価を行うべきだ。この貿易赤字は市場環境の下で自然に形成されたものであり、経済のグローバル化を背景に、国際的な産業移転が進んだ結果だ。また、両国経済の相互補完性が国際分業に表れたものでもある。中国側の貿易黒字ではあるものの、利益関係から見れば、米国側にも実質的な利益がある。良質で廉価な中国製品は、米国の消費者に毎年千億ドル単位のメリットをもたらし、対中貿易の発展は、米国のサービス部門に多くの雇用機会をもたらしている。中国の対米輸出は、相当部分が中国にある米国系企業によるもので、こうした企業は中国市場でも同時にシェアを獲得している。中国は中?米貿易のバランスある発展を希望する。中国は米国にとって、すでに最も成長の速い輸出市場となっている。米国もハイテク製品の対中輸出規制を緩和すべきだ。

▽米国が関心を寄せる市場参入、知的財産権の保護などについて

中国は世界貿易機関（WTO）への加盟以来、承諾事項を真摯に履行し、貿易政策の透明性を高め、市場開放を拡大してきた。中国は知的財産権の保護に関する一連の措置を講じ、大きな成果を上げている。中国が行った努力とそれによる進展を、米国側が十分に認識するよう望む。知的財産権の侵害は全世界的な問題であり、中国にもあれば、米国にもある。両国は、権利侵害行為の取り締まりにおける交流と協力を強化すべきだ。

▽中?米商業貿易合同委員会

中国は間もなく開催される中?米商業貿易合同委員会を重視しており、真剣に準備に取り組んできた。両国は互いに重要な経済貿易パートナーであり、客観的かつ公正な姿勢をもって、互恵的かつ友好的な協議を通して問題を適切に解決し、両国経済貿易の着実な発展に有益な好ましい環境を共に構築するべきだ。

「人民網日本語版」2006年3月30日