世界の四大通信社の一つと言われ、イギリス最古の通信社であるロイター通信は、タイムリーな報道、ほとんどの記事が世界各国のメディアに転載されることでよく知られている。外国記者の目から見た北京五輪を知るため、筆者はロイター通信の北京事務所を訪ね、中国のスポーツ事業と北京五輪についての報道を担当するロンドンから赴任したニック?ムールベニーさんにお会いした。 ロンドン市民は北京五輪関係のすべてのニュースに注目 ニックさんは「毎日取材し、ニュースを書いている。北京は五輪大会のために大がかりな整備を行っている。中国は『ようこそ新しい中国へ』と歓迎の意を示している。私の仕事は、これらの輝やかしいシーンを一刻も早く世界各国の人々に知らせることである」と語っている。 ニックさんのニュース原稿が世界各国に送られ、スペイン語などさまざまな言語に訳され、各国のメディアの注目を浴びている。ニックさんによると、ロンドンは次回の五輪大会の主催地であるので、ロンドンの人々は北京五輪関係のすべてのニュースに注目しており、北京五輪をモデルとしてより多くの経験を積み重ねることを目指している。 中国の人々が注目する北京五輪の開催や北京五輪の後における競技施設の維持費について、ニックさんは「中国は五輪大会を負担する力を持っている。五輪大会の資金投下は非常に巨額のものであり、五輪競技施設のほか、地下鉄、空港、タクシーのモデルチェンジ、競技施設の日常のメンテナンスを含むさまざまな施設整備、都市部インフラ整備は巨大な支出となっている。しかし、中国政府はすでに全般的な計画を作り上げている。しかも、中国経済の急成長を背景として、昨年の北京市のGDP伸び率は12%増となった。中国が成功裏に五輪大会を主催することはすでに間違いなしである」と語っている。 中国文化は奥深いものであり、北京は日進月歩で発展している 北京滞在の一年間に、ニックさんは北京が好きになった。「北京は日進月歩で発展していると言ってもよい。北京の発展は本当に急速なものであることは、北京を訪れる人々の第一印象であろう」と語った。ニックさんは13年間スポーツ関係の報道に従事し、数回の五輪大会の報道に参加してきたが、ニックさんにとって北京五輪は最も特別なものである。「北京五輪の報道に従事する期間はかなり長いので、北京五輪が好きになった。北京五輪はわたしにとって忘れることのできない五輪大会になるであろう」と語った。 中国を訪れるほかの外国人と同じように、ニックさんは中国の伝統的な文化についてたいへん興味を持っている。「中国には長い歴史があり、その中には、数多くの面白い物語が含まれている。中国の文化が大好きである。なぜなら、中国文化は数種類の文化パターンだけではない。北京五輪は中国の伝統文化の特徴を示す五輪大会となるので、ほかの大会とは異なったものとなろう」と語った。 北京五輪の報道はより重要となり、取材規模がこれまでにないものに 世界の四大通信社の一つとして、ロイター通信は北京五輪の報道のために力を入れている。北京五輪を報道するロイター通信の取材規模について、ニックさんは「具体的な記者の数はまだ決まっていないが、中国のような堂々たる大国でこのような大きな規模の五輪大会が開催されるため、これまでのロイター通信の五輪大会報道の規模の記録が更新されることになろう。中国語を使用する中国で開催されるので、外国の記者にとって言語上の障害があるかもしれない。そのため、ロイター通信はより多くの中国人記者を五輪期間の取材に派遣することになっている。外国記者は中国での取材ルールをあまり理解していないので、中国記者はその面での優位を生かすことができ、交流も便利である。また、北京五輪の後においても、ロイター通信は中国のスポーツの発展に注目しつづけることであろう。スポーツの大国として中国の地位はすでに周知のことで、今後のオリンピックにもたらす影響も大きなものである。より多くの重要なスポーツ大会が中国で開催されることになるので、中国での報道の規模をさらに大きくしなければならない」と語った。 「チャイナネット」 2007年3月13日 |