国務院は1日、「都市部の低所得世帯の居住困難解決に向けた意見」を採択し、企業退職者に支給する基本養老金(年金)の調整に向けた検討を進めることが決まった。2008 年から10 年まで3年連続で養老金の引き上げを実施する方針だ。 国務院常務会議は、改革開放政策の実施以来、中国の都市部における住宅建設は急速に進んでおり、都市住民の居住環境は大きく改善したと指摘。しかし、安価な賃貸住宅の建設は相対的に遅れており、低所得世帯は住宅問題で依然として困難に直面しているとの認識で一致した。そこで、同会議は都市部の低収入世帯の住宅問題解決を住宅制度改革の重要課題と公共サービスにおける政府の重要職責と位置づけ、安価な賃貸住宅制度の速やかな構築を進め、さまざまな方法で低所得世帯の住宅問題を解決していく必要性を強調した。 同会議は、中国の企業退職者が4000 万人に達するとした上で、退職後の待遇問題を適切に解決し、安心して老後生活を送ってもらうことが政府の重要な職責だとの見方を示した。近年、共産党、政府は企業退職者の基本的生活保障問題を極めて重視しており、 05年から企業退職者に対する基本養老金を3 年連続で引き上げた。 政府は企業退職者の基本養老金を既に何回も引き上げたが、依然として企業退職者の所得水準は低い。このため、所得の差を解消するため、国務院は08年以降の養老金引き上げ方針を固めた。 「人民網日本語版」2007年8月6日 |