「亥年生まれの子供は幸せになれる」という考えが古くからあり、多くの夫婦がイノシシ年(中国では「ブタ年」)生まれの子供「金猪」を出産しようと考えている。新聞社に勤める洪さんは「今年は出産に縁起の良い60年に一度の「金猪年」とされており、なんとしても「金猪」をもうけるという両親世代の影響を受けた。子供のために良い運気をもたらし、一生幸運に恵まれ、他の人より幸せになって欲しい」と述べた。「中国新聞社」が伝えた。 元気でかわいい「猪年の赤ちゃん」を授かることが、多くの家庭の願いになっているようだ。銀行に勤めるプレママ(妊娠中の女性)の張さんは「私の同僚、友人、知人の多くが今年子供を産もうとしている」と語る。北京市衛生局では出産ラッシュの到来は確実だとみており、今年北京市には前年より1万人多い、13万人の新生児が誕生するだろうとした。 北京市の有名な産婦人科病院には亥年生まれの子供を授かろうとする人々が押し寄せている。市内の海淀婦幼保健院では年初からの1日あたりの受診者数が3千人を上回っており、「すでに病院の受入れ能力を超えている」と病院側は語る。 産婦人科病院に人があふれると同時に、ベビー用品?マタニティー用品市場も「金猪赤ちゃん」ブームに乗り、異常な活気に包まれている。哺乳瓶、洋服、スキンケア用品、おもちゃ、ベッド、布団などの乳児必需品はすでに、プレママの部屋に準備されている。長安商場のベビー用品販売責任者は「英国のアベント、ドイツのNUK(ヌーク)、日本のピジョンなど海外ブランドの哺乳瓶およびベビー服の1月の販売数は前月比120%増加した」と紹介した。 業界関係者は「今年母親となる多くが80年代生まれの女性で、消費意欲が高く、子供に有名ブランドや高品質の日用品を与えたいと考えている」と述べた。 インターネット上でも、ベビー用品?マタニティー用品の市場は楽観視されている。新浪網、捜狐などの有名ポータルサイトは、運営するブログ上で「プレママ?ベビーブログサービス」を実施している。淘宝網、卓越網、当当網などのネットショッピングサイトはマタニティーとベビー用品の専門ページを設けた。子豚がデザインされた哺乳瓶、クッション、枕や、かわいい子豚のぬいぐるみがよく購入されるという。北京の一部ジュエリー店は、猪年生まれの赤ちゃん専用の宝飾コーナーを設け、赤ちゃんがつける金や銀のブレスレット、アンクレット、ペンダント、圧歳幣(お年玉飾り)など数多くの商品が販売されている。 ある専門家は「収入状況の良い若い夫婦は家の購入や引っ越しの可能性があり、ベビーラッシュによって不動産やインテリアなどの消費を促すだろう。北京の出産ラッシュによって、乳幼児関連の市場はこれまでになく盛んになるだろう」と予測した。 「人民網日本語版」2007年2月2日 |