外交部の公式サイトによると、中国の王毅駐日大使はこのほど日本の防衛大学で演説を行った。王大使は演説の中で次のように述べた。 ▽中国の軍事費をめぐる国外の憶測について 中国の軍事費は、公開された透明なものであり、中国の軍備の透明度も高まりつつある。中国の軍事費についてとやかく論じ、中国の実際の軍事費が発表の2倍から3倍に達すると考える人もいる。もしこれが本当なら、中国の軍事費が財政支出に占める割合は20%に達してしまう。国の経済建設や国家財政の状況からいえば、これは想像だにできないことで、持ちこたえられるものではなく、米国人ですら信じがたいことだろう。 ▽中国の軍事予算編成に対する疑念について 軍事予算の編成方法は国によってそれぞれ異なる。西側諸国の一部では、軍需用?民需用の双方に応用できる技術の開発、宇宙開発、核兵器開発などの費用を、軍事費には直接組み入れていない。中国の軍事予算の審議?承認は全国人民代表大会(全人代)に委ねられており、(軍事予算は)公開された透明なものだ。 ▽中国の軍備が不透明だとする見方について 中国の軍備の透明度は高まりつつある。中国の安全保障環境の評価、軍事戦略、軍備力構造、管理体系、軍事外交、軍事費総額、軍事費の基本的構成などはいずれも公開されており、このほかにも国防白書4部、軍縮や不拡散に関する白書2部を発表している。白書の編集作業は制度化、系統化、規範化が進んでおり、新たな白書を作成するごとに、情報量を大幅に増やしている。 説明すべき点は、透明度は絶対的なものさしではないということだ。軍備力レベルや安全保障への懸念が国により異なり、透明度の問題を画一的なものさしで測ることはできない。注目すべき点は、中国がこのほど訪中した米国防長官に、戦略ミサイル指揮部への立ち入りを認めたことだ。 ▽近年加速する中国の軍事予算増加について (軍事予算の増加は)主に補償費、人員への待遇改善による人件費増加、世界的な軍事変革への適応、適度な装備増強などによるものだ。 「人民網日本語版」2005年11月3日 |