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中日関係は協力に立脚すべき 王毅駐日大使

投稿時間:2007年08月08日閲覧数:
外交部の公式サイトによると、中国の王毅駐日大使はこのほど、日本防衛大学に招かれて‥

外交部の公式サイトによると、中国の王毅駐日大使はこのほど、日本防衛大学に招かれて演説を行った。王大使は演説の中で次のように述べた。

中日両国は一衣帯水の隣国であり、両国が善隣友好を行わない理由はない。中日関係は協力に立脚すべきである。

中日両国の協力の余地は幅広い。二国間においては、経済の相互補完性が競合性をはるかに上回る。地域においては、中日両国はともにアジアの大国であり、国内総生産(GDP)は東アジア全体の83%を占め、人口は70%を占める。東アジア協力の加速、東アジア共同体のスムーズな構築といった目標の成否は、中日両国の政策いかんによる部分が大きい。国際の場では、中日両国とも多数の国際機関の重要メンバーである。国連ミレニアム開発目標の実現、気候変化、伝染病対策、アフリカの発展、石油価格と為替レートの安定、軍縮、中東の和平プロセス、文明対話などの問題において、中日両国には共通の利益が多く、意思疎通と協調を強化する必要がある。

だが不幸なことに、両国の協力は現在、重大な障害に直面している。問題の原因は靖国神社であり、問題の焦点はA級戦犯だ。

靖国神社に祭られている14人のA級戦犯は、当時の日本軍国主義の対外侵略戦争の発動者および指揮者であり、このうち多くが過去に中国を侵略した旧日本軍で要職に就いていた。中国は、当時の侵略戦争の最大の被害者であり、3500万人の死傷という巨大な代償を支払い、ほとんどの家庭が不幸な経験を持っている。

中国は、歴史認識における日本との完全な一致を期待しているのではないが、過去を終わらせて前を見るためには、フランス?ドイツ間のように、いくつかの基本的問題について共通認識を得る必要がある。つまり、戦争の性質と責任、そして政府の立場についてである。中日国交正常化から33年間、双方のたゆまぬ努力によって、上述の共通認識は徐々に形成されつつある。だが遺憾なのは、日本首相がA級戦犯を祭った靖国神社を繰り返し参拝したため、歴史問題が再び突出してきたことだ。

中国の立場は一貫している。われわれはかねてから、戦争責任は少数の軍国主義者が負うべきであり、日本の国民も被害者であることを主張してきた。この立場から、中国は日本への賠償請求を放棄し、日本との国交正常化を実現した。同様にこの立場から、われわれは、軍国主義の象徴であるA級戦犯を祭った靖国神社を日本の指導者が参拝することにこれまでずっと反対している。一般市民が靖国神社に行くことに異議はなく、B級、C級戦犯を外交問題にするつもりもない。中国の要求は決して行き過ぎたものではなく、つまり1985年の中曽根内閣以降の日本の歴代内閣のやり方に戻ってほしいということだ。もし独断専行して参拝を続け、侵略に理があると吹聴する「靖国史観」を認めるに等しい姿勢を取り、戦争の性質と責任について日本政府が表明した立場をうやむやにし、中日関係の政治的基礎を損ねるならば、日本自身のイメージと利益も損なわれるだろう。

中日両国の国民はいずれも信義を重んじる。漢字の「信」は、「人」と「言」の2部分に分けることができる。すなわち、信とは「人の言葉」である。つまり論語にいう「朋友と交わるに言いて信あり」(友人との交流において、言ったことは必ず守る)、「人は信なくば立たず、国は信なくば寧(やす)んじず」ということだ。これはわれわれの共通の価値観だ。中日国交正常化に当たり、周恩来総理(当時)が提起した「言必信、行必果(有言実行と行動の貫徹)」という言葉と、日本の田中角栄首相(当時)が答えた「信は万事の本」という言葉は、どちらも相互信任、言行一致が中日関係の健全な発展にとって極めて重要であることを十分に示している。

今日、われわれは両国の先代の指導者の約束を再び温めなおし、33年前の中日関係の原点に戻り、中日関係ができる限り早く健全な発展の道を歩めるようともに努力するべきだ。

「人民網日本語版」2005年11月3日

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