海南省博鰲(ボアオ)市で21日に開催された「博鰲フォーラム」で、世界経済の発展予測をテーマにした専門フォーラムが開かれた。米JPモルガンチェース社?中国研究部門のキョウ方雄主管(中国部門チーフエコノミスト)は「グローバル経済のリスク、人民元改革、銀行システムが、来年の中国経済に影響を与える三大リスク要因になる」との見方を示した。 キョウ主管は次のように述べた。 グローバル経済のリスクは主に、米国経済の来年の状況によって生じる。特に国際原油価格の高騰と世界的な金利の上昇を受けて、米国が負担に耐えられるかどうかが焦点になる。来年、原油価格の高騰や高金利といった事態が出現すれば、グローバル市場経済環境に大きな変化が生じることもありうる。米連邦準備制度理事会(FRB)は引き続き金利を引き上げるとみられ、また現在、原油価格は比較的長い上昇のサイクルにある。こうした状況からみて、原油価格と商品価格の上昇は必然とも言える。 もう一つのリスクは人民元為替制度改革の問題だ。金利の引き上げに比べると、国内の低金利を維持しながら、為替相場制度の改革を進め、人民元相場の上昇を図り、消費を促進して貯蓄を減少させる方が好ましい。これは、中国経済の発展にとっても、より有利な方法だ。 来年の中国経済に影響を与える第三の要因は銀行システムだ。中国の銀行システム改革は、すでに非常に大きな一歩を踏み出している。銀行システムの市場化、商業化、あるいは私有化は、経済全体の成長の維持にとって非常に重要な一部分だ。 (キョウ方雄主管の「キョウ」は「龍」の下に「共」) 「人民網日本語版」2005年11月23日 |