旅行がブーム 現代の都市では、ある特定の女性層が増え続けている。彼女らのほとんどは大卒の学歴を持ち、経済的に独立しており、女性の自立を尊び、自分で稼いで自分で使うことを望み、それを誇りとしている。 女性の消費心理が変化することで、消費能力と消費行為にもより大きな変化がもたらされる。デイリー化粧品、日用品、アクセサリー、洋服、旅行だけではなく、住居、証券?基金、銀行の財テク商品、自動車など「ハードウエア型製品」の消費者の主役となった独身女性の経済状態は、ますます上昇傾向にある。 オンライン旅行サービスサイト「携程旅行網」杭州支社の休暇旅行担当者によると、独身女性の旅行は着実に増加しており、約20%を占めるまでになったという。雲南省麗江や香港が彼女たちに一番人気がある個人旅行先だ。独身女性は仲間と一緒か単独で、あるいはパートナーと旅に出る。 80年代生まれも車、家 浙江物産森美汽車有限公司の業務主管?楊省英さんは、今年に入り、自動車購入者層に占める独身女性の割合は30~40%に達し、中でも80年代生まれの割合が極めて高いと語る。彼女たちの多くは教育業やIT業に従事し、プジョー206のような販売価格10万元までの流行のエコノミー型乗用車を好んで買う。 このような傾向は、杭州の「西城年華」不動産販売担当者からも実証を得られた。同担当者によると、浙江大学のある女子学生が住宅販売部を一人で訪れ、総額約73万元の不動産を購入したことがあるという。結婚までの住居用で、結婚後は自分の財産として、他人に賃貸する。 独身女性の消費における非常に大きな特徴は、カードやローンでの支払いだ。楊省英さんは、車を買う独身女性は、支払い時にカード払いを好む傾向があるというと指摘する。また、購入時の共通点もある。プジョー206のカラーは、ロマンチックな名前だという理由で「エーゲ海ブルー」が一番人気で、次に個性の強いブラックが選ばれる。 自己解放を選ぶ彼女たち 社会の平等化が進むにつれて、女性の社会的地位と発展はますます顕著となり、より重要な役割と担うようになった。 シニアーマーケティングアドバイザーの劉達霖さんは自分のブログに、「女性の自立は、経済推進のための重要な要因ではない。かつて女性は、男性が自分のために消費してくれることで自分を輝かせていたが、今では女性が自分のカードで消費することによって自分を輝いている。女性の消費心理面でのこのような変化によって、消費能力と消費行為のさらなる変化がもたらされた」と書いている。 自分の周りにいる独身女性をよく観察してみると、自分で稼いで自分で使うことはもう当たり前となっている。彼女たちは、自分の誕生日に、他人からのバースディプレゼントを待つことはなくなり、自分が自分にプレゼントすることで日頃の労を労っている。また、年中、頑張る自分へのご褒美として旅行に行き、男性のプロポーズを待つまでもなく、自分で買ったダイヤの指輪を身に付ける。 浙江大学旅行研究所の王婉飛?副所長によると、現代女性はすでに給与面で男性に引けを取らなくなったという。しかし彼女らは仕事上のストレスを山ほど抱え、それを解放したがっている。彼女たちの手にある比較的自由に使える余ったお金が、(具体的な物ではない)感覚的消費に使われる傾向はますます際立っている。彼女らの消費行為は彼女らの消費観念からくるものだ。その例としては、自己成長、新しいモノやコト、時代の流れを追うことなどが挙げられる。 「人民網日本語版」2007年9月3日 |