国際通貨基金(IMF)は21日に発表した報告「世界経済見通し」で、05年、06年の世界経済の成長率はいずれも4.3%になるとの予測を示した。これは04年実績の5.1%を下回る数字だ。今年4月の発表では05年成長率見通しが4.3%、06年が4.4%であり、差はほとんどない。 報告は、過去数年間にわたる石油価格高騰、自然災害、疾病流行については、世界経済全体に与える影響が小さいとみている。このほど米国を襲ったハリケーン「カトリーナ」はメキシコ湾に深刻な損害をもたらし、他の地域にも影響が及んだが、世界経済全体の見通しは今年4月時点とほぼ変わらないという。05年の成長率見通しも、前回をわずかに下回っただけだ。 また、多くの工業国で05年の経済成長率が04年実績を下回るが、06年はやや好転するとしている。米国の05年の経済成長率見通しは3.5%、06年は3.3%で、いずれも04年実績の4.2%を下回るが、先進7カ国(G7)の中では最高。 日本では、05年、06年ともに成長率見通しは2.0%で、04年実績の2.7%を下回る。日本経済にとって、リスクは主に外部要因になるとの見方が示された。 アジアの発展途上国の05年の経済成長率見通しは7.8%、06年は7.2%で、04年実績の8.2%を下回る。中国の経済成長率見通しは05年が9.0%、06年が8.2%で、04年実績の9.5%を下回る。インドは05年見通しが7.1%、06年が6.3%で、04年実績の7.3%を下回る。 「人民網日本語版」2005年9月23日 |