中国国家民間航空総局はこのほど、西部地域の航空輸送業と経済発展を促すため、外国の航空会社に西部地域への商業航空権を開放すると発表しました。これは、中国の航空権の開放面での重要な決定です。現在、中国は商業航空権の開放業務をスムーズに進めています。 航空権は、国際商業航空権の「5つの自由」と呼ばれ、二つの国または、多国間の政府協定を通じて、航空輸送業の取り扱い権を具体的に体現します。現在、中国が商業航空権を開放している地域は、東部の大都市に限られており、開放された商業航空権の規定によって、外国航空会社が乗客と貨物を積み込み、各都市に到着し、また、これらの都市から乗客や貨物を、自国地域に戻ることができますが、これらの都市から、第三国に飛行することはできません。 商業航空権の開放は、外国との交流や往来と地方経済の発展を促進する面で重要な役割を果たしています。したがって、西部大開発の歩みを速め、西部地域の乗客や貨物輸送の需要を満たすため、中国国家民間航空総局は、外国の航空会社に西部地域の商業航空権を開放することを決めました。 中国国家民間航空総局の張増明スポークスマンは「今後、外国の航空会社が中国西部都市への国際航空路線の開設を申し込めば、われわれはこれを積極的に支持する」と述べました。 ここ数年、中国は、商業航空権開放業務を着実に行っています。例えば、二年前、外国の国際航空便が開設されていなかった中国南部の海南省で、商業航空権開放のテストが行われ、その業務の内容には、乗客や貨物を積み込む外国の航空機の離着陸と第三国への飛行を許可することがありました。これによって、海南省を訪れる観光客に便宜を提供するだけでなく、海南省の観光業の発展をも促しています。また、商業航空業の開放は、海南省の農産物やハイテク製品の輸出を促しました。 また、中国国家民間航空総局は、シンガポールの航空会社が中国東部沿海都市アモイに就航し、また、東部南京市で貨物を積み込んだ後アメリカに飛行する国際貨物航空便を開設することを許可しました。これによって、アモイ、南京は中国で一番早く外国の航空会社の飛行機が離着陸できる中国の都市になりました。 中国国家民間航空総局が西部地域の商業航空権の開放を決めた主な原因は、ここ数年、西部大開発戦略の実施によって西部地域の経済、社会が急速に発展し、航空輸送能力の向上に新たな要求を出したことです。伝えられるところによりますと、西南部の四川省、雲南省、貴州省、広西チワン族自治区、チベット自治区、重慶などの6つの省や直轄市は、西部地域で始めて商業航空権を開放する地区となり、外国の航空会社がこれらの地域から第三国に飛行することを許可します。 外国の多くの航空会社は、中国が商業航空権を次第に開放するという決定を大歓迎しています。オランダのKLM航空会社の中国駐在事務所の責任者張毅猛さんは「これは、われわれ会社にとってよい知らせで、重要なビジネスチャンスでもある。我が社はこのようなチャンスを逃さないだろう」と述べました。 「CRI」より 2005/10/09 |