中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の対話関係の構築15周年を記念するサミットが30日、広西チワン族自治区南寧市の茘園山庄国際会議センターで開催された。サミットでは温家宝総理が「手を携え、奮って前進し、中国?ASEAN関係のすばらしい未来を共に創造する」と題し、重要な演説を行った。演説の要旨は次の通り。 中国?ASEAN関係の15年の長足の発展には多くの貴重な経験があった。平和発展路線が前提であり、平等と相互信頼が基礎であり、協力と相互利益が目標であり、人民の支持が原動力であることなどがその主たるものだ。 すでにASEANは、本地域および国際舞台において、平和を守り、発展を促す重要なパワーとなっている。中国はASEANの一体化と共同体建設を支持し、ASEANが地域協力において主導的役割を発揮することを支持する。中国政府はASEAN発展基金に100万ドルを拠出し、ASEAN一体化に向けた関連プロジェクトに100万ドルの支援を拠出すること、また今後5年でASEANのために各種人材8千人を育成し、ASEANの青少年1千人を中国に招待することを決定した。 中国とASEANの友好協力関係の強化と発展は双方の共通の願いだ。双方はチャンスを捉え、協力を強化し、両者関係を新たな段階へと引き上げるべきだ。このために次の提案をしたい。 (1)戦略協力の強化。ハイレベル交流の維持、相互信頼の増強。重大な地域?国際問題における調整と協調を深め、国際政治?経済秩序がさらに公正で合理的な方向へ発展するよう共に促していく。 (2)協力内容を豊富にする。「中国とASEANの全面的な経済協力に関する枠組み合意」を基礎に、双方の経済貿易協力を拡大し深める文書の調印を検討し、経済協力の制度的な協定を確立し、中国?ASEAN自由貿易圏の建設を加速し、10大重点分野での実務協力を推進する。 (3)共通の安全を守る。軍事対話?交流を促進する。「南中国海における各国の共同宣言」を引き続き実行し、南中国海の共同開発を推進する。中国は「東南アジア非核地帯条約」付属議定書への早期調印を願っている。テロ対策、国際犯罪の取締り、海上の安全、緊急救難などでの協力を強化し、国際的問題に共同で対処する。 (4)人文交流を緊密化する。科学技術、文化?教育、スポーツなどの分野での協力を強化する。地方の交流と協力を拡大する。双方の青年による相手国でのボランティア活動を奨励し、理解と友情を深める。 「人民網日本語版」2006年10月31日 |