WTO加盟後、中国は逐次石炭輸入のバリアを低くしている。国際石炭関係専門家の黄騰氏は、関税の引き下げが中国の石炭業種に及ぼす影響はあまり大きなものではないが、地方政府は外資を新型の石炭化学工業分野に誘致することを奨励しているため、中国の関連企業は手ごわい競合相手に直面する状況にさらされる、と述べている。 関税を逐次引き下げることは中国がWTO加盟後調整しなければならない内容の一つである。目下、中国はすでに関連政策を調整したため、関税率をいっそう引き下げることをめぐって外国からのプレッシャーにさらされてはいない。 2004年このかた、石炭の輸入を促進し、輸出を制限するため、中国は少なくとも5回にわたって関税率を調整したが、最近のものは今年の10月27日のことであった。当時、財政部広報室は通達を出し、一部の輸出入商品の暫定関税率の調整を公表した。具体的な内容を見ると、石炭、完成品の油類、酸化アルミニウムなど26種類の資源類製品の関税率は3%-6%から0-3%に引き下げられ、暫定関税率の形で110種類の商品に対して輸出関税を徴収することになり、そのうち、石炭、コークス、原油など4種類のエネルギー資源製品の関税率は5%となった。 中国の石炭関税はWTOメンバーと関連が深いものとなると専門家たちは見ている。石炭関税の調整は、中国が石炭の輸出大国から輸入大国に変わることを促すに違いない。輸出製品に対する税金還付率も引き下げられつつあり、国内市場における石炭の価格のアップとあいまって、石炭企業の輸出意欲がだんだんとしぼんでいる。昨年、中国の石炭の輸出額は8000万の割り当て額にも達しなかった。向こう2、3年間に、中国は純粋な石炭輸入国になると見られている。 石炭の産業チェーンには石炭採掘と石炭加工が含まれる。WTO加盟後、この面での投資政策は調整されていないが、政府は外資を新しいタイプの(大規模で、先端技術のある)石炭化学工業分野に誘致することを激励し、単純な石炭採掘行為を抑制している。その目的を達成するため、各地方の政府は外国投資側に一つの炭鉱を分け与え、安価の原料供給を保障することも関連政策に組み入れることを考えている。また、その代わりに、投資側が石炭化学工業分野に大量の資金を投入すると同時に、先端技術をもたずさえてくることを求めている。こうした政策の実施につれ、中国国内の関連企業は国際的に手ごわい競合相手に直面しなければならない。 中国の石炭関税政策の変化 1.20世紀90年代末期、石炭の輸出製品に対する税金還付を行なうことになった。 2.2004年1月1日から、石炭の税金還付率は13%から11%に、コークスと半コークスの税金還付率は15%から5%に、コークス製造用炭の税金還付率は13%から5%に引き下げられることになった。 3.2005年5月1日から、石炭の税金還付率は13%から11%まで引き下げられることになった。 4.2006年9月15日から、石炭の税金還付政策が撤廃されることになった。 5.2006年11月1日から、石炭輸入関税率が3%-6%から0-3%に引き下げられることになった。 ?チャイナネット?2006年11月27日 |