多くの出稼ぎ農民労働者の子供たちは農村のわが家に残され、「カギッ子」(留守児童)となっている。これらの子供たちには品性行為面での偏差と心理障害の問題が生じやすいことに対して、福建省教育庁はこのほど、各地の教育部門がこれらの子供たちに対して心理的健康教育を行い、条件のある学校には、「心理コンサルティング室」或いは「心の中を打ち明けるポスト」などを設置すること、という内容の通達を下した。 伝えられるところによると、これらの子供たちは短期間あるいは長期間、直接の後見人がいないので、ほとんどが親の愛を知るよしのない環境で成長し、事実上の「片親家族」或いは「2世代家族」の中で生活している。長い間愛を知るよしのないことや心理での平衡がとれないことなどで、多くの子供たちには、厭世、社会に対する反発、虚しさ、コンプレックス、臆病、精神的支えがない、など心理面の問題を抱えることになりかねない。 そのため、福建省教育庁は、学校が心理的健康面の教育と思想モラル面の教育を強化することを働きかける通達を下した。それによると、学校は、これらの子供たちの心身の発達の法則に合った心理的健康面の教育を行い、子供たちの心理的プレッシャーの解消を助け、人生の肝心な時期をすこやかに過ごすよう導くことにする。条件のある学校では、「心理コンサルティング室」或いは「心の中を打ち明けるポスト」などを設置し、心理面からのコンサルティングを行い、学生の心理調節能力を強めるようにする。 また、各地の学校はこれらの子供たちの保護者、後見人たちを指導して、子供たちがその親或いはその他の法的後見人との交流とコミュニケーションを促すようにする。そのほか、学校は、エンターテイメント、スポーツ、科学技術の勉強と社会面での実践などを定期的に行い、子供たちが楽しくて、むつまじい環境の中で勉強し、成長し、それによって健全な心理状態をはぐくむように手助ける。 現在、福建省の小中学校には、農村の「カギッ子」が約73.4万人もいて、同省の小中学校の在学生徒の人数の16.3%を占めている。 「チャイナネット」2006年11月29日 |