北京故宮博物院が収蔵する高価な古時計80点が22日から遼寧省博物館で展示されている。主催者が市場価格は最低でも80万ドル超、16点が240万ドルを上回る価値があると発表したことから、会場は多くの市民で沸き立っている。 故宮の時計修復専門家?王津氏によると、博物院の収蔵品のなかでも時計は非常に価値が高く、世界の博物館が収蔵する時計と比べても最高級品ぞろい。展示された80点は約1500点の秘蔵品から厳選されたもの。そのうち「銅鍍金嵌料石六獅馱瓶花音楽表」や「木楼嵌銅活車篷式三套鐘」など7点は初めて一般公開された。 22日の開幕式後、故宮の専門家が会場で実際に時計を操作。最も興味を呼んだのが「銅鍍金嵌料石昇降塔鐘」で、300年前に英国で製造された9層の宝塔の形をした時計。台座に時間を刻み、音楽を奏で、塔を昇降させる機械装置が内蔵されている。時間になると、宝塔の塔身が各層をゆっくりと上昇し始め、90ミリから143ミリに達すると、今度はゆっくりと下降していく。その間に時を告げる音楽、中国民族の「茉莉花」が流れ、会場から感嘆する声が聞こえた。 清代乾隆年間の後、広州一帯では時計製造業がかなり発達していた。今回は外国製のほか、国産の「広式銅鍍金琺瑯転花水法人物鐘」も展示。設計の巧みさ、造りの精緻さには驚嘆させられる。 遼寧省博物館の館長補佐?戴洪文氏によると、展示会の開催期間は3カ月。同博物館は以前にも故宮の協力を得て、故宮が収蔵する散逸を免れた書画の国宝展を開催している。 「チャイナネット」2006年9月26日 |