今年になってからの中国の鉄道建設の規模、速度が世界の注目を集めている。現在、中国では南から北へ、東から西へ、大規模な鉄道建設が全面的に展開されている。北京と天津都市間軌道交通工事は今年4月に着工している。 2006年は国家「第11次五カ年計画」(20006~2010年)綱要実施の初年に当たり、また鉄道の飛躍的発展の要となる1年である。知るところによると、今年の1~8月における大?中型鉄道プロジェクトへの投資額は822.27億元で、前年同期比1.4倍に達している。年内に新たに着工するプロジェクトは87件に達する。 《中長期鉄道網計画》の中で投資規模が最大で技術含量が最も高いのは、国務院の認可を得た京滬(北京=上海)高速鉄道プロジェクトである。現在、鳴り物入りで該高速鉄道着工前の前期業務が実施されている。 7月1日は青海省と西蔵(チベット)自治区を結ぶ青蔵鉄道が正式に全線開通したばかりではなく、中国の鉄道輸送業務の中で最も輸送量が多く能力不足が問題となっていた老朽鉄道である京滬線の全面電化施工改造が完了した日でもある。これによって電力機動車の牽引能力は5000トンから5500トンに向上し、将来の客車速度、貨物車積載量の向上のための条件が整えられた。この日、上海南駅から営業が開始され、上海と周辺都市間の軌道交通事業の新たな発展が始まった。 年内に多くの重点プロジェクトが期日どおりに完了する。8月23日、中国初の全長20㎞に及ぶ鉄道トンネル――烏鞘嶺トンネルが双方向開通して、蘭新(甘粛省蘭州=新疆ウイグル自治区阿拉山口)鉄道の武威(甘粛省)南二線鉄道が完成開通した。9月1日、鄭徐線(河南省鄭州=江蘇省徐州)電化、膠済線(山東省青島=済南)電化、西安北環状線が期日どおりに完成した。鄭徐線は電化により牽引能力が向上し、輸送能力が強化されて、鉄道網構造が最適化された。西安北線の完成により、西安交通中枢に対する圧力が緩和され、朧海線(甘粛省蘭州=江蘇省連雲港)の輸送能力が向上した。この幾つかの重点プロジェクトの完成により、朧海線、蘭新線輸送能力の従来の限界を打破したことは、西北地区の通年輸送力増加目標の実現と中部、東部、西部地区間の物資流通の促進に重要な意義をもっている。 また中国初の現有鉄道線を貨客線に改造した高級電化鉄道幹線――浙贛(浙江省杭州=江西省南昌)電化鉄道が、9月15日に竣工し開通した。 京滬線、滬杭線、膠済線、鄭徐線、浙贛線などの主要幹線の電化開通後、直通貨物列車の積載量は膠済線、浙贛線で4500トン、その他の鉄道は5500トンに向上し、輸送量の多い幹線の能力が向上することにより、鉄道網全体の能力が向上することになる。 高標準、高品質の大規模な鉄道建設を推進するため、今年3月1日から《鉄道建設工事品質管理規定》が施行されている。これは鉄道建設工事品質管理における初の業種規定である。 「チャイナネット」2006/10/11 |