チベット自治区林業局林業調査計画研究院によると、チベットには現在、約14万9930頭のチベットカモシカ(チベットアンテロープ)が生息しており、分布面積は69万8千平方キロ、18県(区)103郷におよぶ。生息数は1999年から2005年までの間、平均年7.9%の割合で増え続けている。 6月27日には、18年かけて完成された「チベットカモシカ生物生態学研究報告」が、チベット自治区科学技術庁の科学技術成果審査を通過した。同報告は6万字に及び、チベットカモシカの生態、価値、分布、天敵、食物、摂食習慣、生息数(密度を含む)、個体構成、移動習性、繁殖、増加率などを分析している。 同報告によると、チベットカモシカの分布は東西1600キロの範囲に及ぶ。インドのラダックを西端とし、チベット自治区、新疆南部、青海省のオリン湖付近までの一体に生息する。 チベットカモシカは世界的に貴重な絶滅危惧種で、中国では1級重点保護動物、絶滅危惧動物種に指定されている。ワシントン条約でも附属書Ⅰに分類され、取引は厳しく禁じられている。 「人民網日本語版」2006年7月5日 |