中国国家発展?改革委員会会長でもある国家エネルギー指導グループ弁公室の馬凱主任が現在中国のエネルギー情勢と第11次5カ年長期計画期(2006——2010年)のエネルギー見通しについて次のように述べました。 ▽(新中国成立以来、特に改革?開放以来のエネルギー状況について)中国のエネルギー産業は世界が注目する成果をあげた。それはエネルギー供給能力の段階的増強に集中的にみられる。昨年、一次エネルギーの生産総量は標準炭換算20億6000万トンで、石炭が21億9000万トン、原油が1億8100万トン、天然ガスが500億立方メートル、発電設備容量が5億キロワットだった。再生可能エネルギーの開発?利用に力が入れられた。エネルギー消費構成の最適化が全体的に進んだ。良質クリーン?エネルギーの消費比率が徐々に上昇し、石油?天然ガスの比率が1990年の18.7%から05年には24%に上昇した。水力発電および原発の比率は5.1%から7.3%に上昇した。エネルギー技術の進歩も速まっている。石油探査?開発、水力発電建設、総合機械化採炭などの面で世界の先進水準に達している。省エネ?環境保全も進展した。改革?開放以来、年平均5.16%増の一次エネルギー消費で年平均9.6%増の国内総生産(GDP)を支え、エネルギー分野の汚染対策を強化した。体制改革が着実に進んだ。電力分野では行政と企業の分離、発電所と送電網の分離を実現し、石炭の生産と販売の市場化を基本的に実現した。エネルギー立法が大きく強化された。「電力法」、「省エネ法」、「再生可能エネルギー法」など一連の法規が制定された。 ▽エネルギー産業は大きな成果をあげたが、経済?社会の急速な発展によって、長年にわたり蓄積した矛盾と問題が一層目立ってきている。資源の制約が顕著で、需給矛盾が突出している。エネルギー技術が依然として遅れている。エネルギー効率が低い。エネルギー構成が不合理で、環境の負荷がかなり大きい。石油備蓄体系が整っていない。安全生産に潜在的危険がある。エネルギー体制改革が進んでおらず、法律?法規の整備が待たれる。 ▽(今後5年のエネルギー対策の主要任務について)当面および今後一定期間、次の点に重点的に取り組まなければならない。 1、 節約を優先し、効率を基本とする。 2、国内に立脚し、多様化をはかる。石炭の秩序ある開発を進め、電力を積極的に開発し、石油?天然ガスの開発を急ぎ、新エネルギーと再生可能エネルギーを開発する。 3、安全を保障し、環境を保護する。炭鉱ガス対策と問題のある炭鉱の是正?閉鎖にしっかり取り組み、さまざまなルートで炭鉱の安全対策資金を増やし、重大事故の頻発傾向を断固として阻止する。循環型経済を発展させ、人と自然の調和のとれた発展を実現する。 4、対外協力を進め、互恵?ウィンウィン(共に勝者となる)をはかる。世界の石油?天然ガス資源開発?協力に積極的に参加し、開放の枠組みの下で、中国のエネルギー安全保障を維持する。 5、石油備蓄を急ぎ、運用調整する。第1期、2期石油備蓄基地建設に力を入れ、特に石炭、電力、石油、輸送力の需給をかみ合わせる。 6、体制改革を深め、法制整備を強化する。 「CRI」より 2006/07/11 |