「砂漠の泉」の筆頭に挙げられる敦煌(甘粛省)鳴沙山の月牙泉は、過去40年余りにわたり水位が低下し、水面が縮小し続けている。関係者らの保護対策により、このほどわずかながら水位回復の兆しが見え、最近の水位は前年同期より5センチほど高くなっている。 40余年間、月牙泉の水位はずっと低下して続けてきた。1960年は水面が1.48ヘクタール、水深は最大で9メートルあった。2005年12月には面積わずか0.53ヘクタールに縮小し、水深は最大でも1.2メートルに減った。月牙泉の水位低下は、敦煌全体の生態環境の悪化を象徴している。統計によると、75年~01年の26年間に、敦煌の地下水位は10.77メートル低下しており、毎年平均41.4センチ低下したことになる。 月牙泉の保護のため、敦煌市は地下水のくみ上げを厳しく規制し、オアシスにおける地下水の本来のバランスを維持するよう努めている。また約40万元を投じて、鳴沙山大西山西側と小泉湾からの水補給プロジェクトを実施。同時に、泉にたまった汚泥をなどを取り除き、給水量を増やしている。こうした努力を経て現在、月牙泉には水草が生い茂り、魚が泳ぐようになった。しかし、月牙泉の保護に向けた課題はまだ多い。 「人民網日本語版」2006年8月8日 |