4月13日から16日にかけて、第一回世界仏教フォーラムが浙江省で開催された。同フォーラムの模様、中国の宗教界の対外交流などの問題について、中華宗教文化交流大会副会長の斉暁飛氏(写真右)はチャイナネットの特別インタビューに応じた。 チャイナネット:第一回世界仏教フォーラムはすでに成功裏に閉幕しました。今回のフォーラムの意義は何でしょうか。 斉暁飛氏:第一回世界仏教フォーラムは中国ひいては世界の仏教史に書き入れられるべきものだと思う。中国が主催した初めての世界的な宗教大会である同フォーラムの期間に、出席者たちは多かれ少なかれ得るところがあったと見られている。大会の当初の主旨、つまり、「世界各地の仏教徒および仏教に関心を寄せている人々のために交流のプラットフォームを構築する」という目標は達成された。世界各地からの高僧、学者たちは民族、人種、宗派を問わず、互いに尊重しあい、「調和のとれた世界は、心から始まる」という同フォーラムの主旨に合致するものとなった。 チャイナネット:今回のフォーラムをきっかけに、中華宗教文化交流協会はどのようにして対外交流を促進するつもりですか。 斉暁飛氏:改革?開放の政策が実施されて以来、特に近年、中国の宗教界の対外交流は日々に頻繁となり、中国の宗教界にとって最も重要な内容の一つとなっている。今後、中国の宗教界は引き続き対外交流を推し進めることになろう。例えば、20世紀50年代に、中国とインドはインド北部に玄奘記念塔をつくるプランを練ったことがあるが、両国関係の緊迫化のため、このプロジェクトは棚上げにされてしまった。しかし、中国はもちろん、インドにおいても玄奘法師が聖人と見なされているので、玄奘記念塔は非常に重要な意義のあるものである。そのため、中国とインドはこのプロジェクトの再スタートを決め、2006年11月25日、玄奘記念塔の落成儀式が開催される予定である。これは中国とインドの両国関係および両国の宗教界の交流の発展を促すことになろう。 チャイナネット:日本の仏教界の高僧、学者も今回のフォーラムに出席されたが、これは両国関係の改善に役割を果たすと思いますか。 斉暁飛氏:日本の仏教界の高僧と学者は今回のフォーラムを高く評価しており、国際仏教交流にとって積極的な役割を果たすと見ている。今日、両国関係は非常に複雑な様相を呈しているから、仏教界の交流の役割は微々たるものかもしれないが、日本が歴史問題を正視し、両国がさまざまなレベルの交流を繰り広げることは、両国関係改善の根本的な道であろう。それにしても、われわれは今回のフォーラムを通じて、日本の仏教界および日本の国民の皆様に、中国の人々の友情と善意を伝えたいと思っている。 チャイナネット:今後、中国の仏教界は仏教経典の保護のためにどんな措置をとるつもりですか。 斉暁飛氏:周知のように、自然災害で仏教経典が破壊をこうむった例もある。中国宗教界、中国政府は仏教経典の保護のために大いに力を入れており、すでに実り豊かな成果を収めている。今後、中国は仏教の経典の保護を強化し、例えば、「乾隆大蔵経」、遼代の石碑、甘粛省における仏教経典の保護、修復のために巨大な人力、物資と資金を投下することなどがそれである。また、経典保護の国際協力を繰り広げ、先進的な技術を採用することも考えている。 「チャイナネット」2006/04/17 |