最初の「中国における言語使用の現状に関するレポート」はこのほど、教育部と国家言語委員会によって公表された。同レポートでは、ネットで最もよく使われる言葉のランク付けが公表され、それを通じて中国のネット利用者の言語使用の傾向を読み取ることができるのではないかと見られている。 掲示板でよく使われる言葉が上位に 頂(同感)、「LZ」(話題の提起者)、「灌水」(無意味的で重複ばかりの発言)など、同ランク付けの20位までの言葉の半数は、こうした掲示板でよく使われるものである。専門家は、これらの言葉の流行は、掲示板というメディアと密接にかかわりのあるもので、ネット利用者たちのオンライン交流の主なルートは、すでにチャットから掲示板へと転換したと見ている。 漢字より高い符号の使用率 ネットで使われる漢字は新聞、雑誌などのメディアより1568字多い9793字である。また、掲示板での符号使用率は55.7%に達し、漢字の使用率をも上回っている。 専門家筋は、ネットによる交流は、表情、服装、パフォーマンスなどの非言語的な表現方式が欠けている。QQ、MSNなどのチャットソフトは、表情を表す符号を提供することで、人々のこうしたニーズを満たしているのだ。また、ネットでの漢字と符号の使用率の増加は、人々の交流がますますネットに依存していることの現われでもある。ところが、ネットの任意性と不安定性が原因で、符号は実用的な言語になることはありえないと見ている。 加速するネット流行語の“世代交換” これまでネット流行語としてメディアにも研究者にもさかんに取り上げられていた「菜鳥」(ネット初心者)、94(そうです)などの表現は、今回の調査では、その使用率はいずれも0.2%を下回るものとなった。 専門家は、ネット言語の頻繁な“世代交換”は、ネット言語の不安定性を表しており、その発展と変化は日常用語より速いと見ている。 個性的でいきいきとしたネット言語 ネットでは、意味が同じでも、表現方式はさまざま。例えば、感謝の意を表すために、39、3X、3Q(いずれもTHANK YOUの発音に似ている)、符号などの表現方式がある。 専門家は、こうしたユニークでいきいきとした表現方式は、ネット利用者の個性と発想の現れであり、この人たちの若年層なりの心理状態や型にはまらない考え方を表していると見ている。 「チャイナネット」2006年5月24日 |