「十一?五（2006～2010年）」期に、中国は水利特定プロジェクト、中央環境保護特定プロジェクトへの資金サポート、公益業種科学研究特定プロジェクトへのサポートという3つの面で、環境科学技術への資金投入を増やし、科学技術のイノベーションを通じて環境の質を改善する方針を明確にしている。これは、環境保護総局の呉暁青副局長が24日明らかにしたもの。

「国はすでに環境保護、医療?衛生、農業、気象など10の部門を公益業種に指定しており、毎年これらの部門の公益科学研究に一定の資金を計上している。毎年中央環境保護専門資金の中で一定の割合を環境管理、政策研究および新技術?新工芸の普及?テストに用いることになっている」。呉暁青副局長によると、国はまた、水環境の改善を図り、飲用水の安全を確保するため、流域汚染予防対策、総合管理技術体系および流域汚染コントロール技術体系の構築に着手している。

「中国環境科学学会2007年学術年次総会」によると、環境科学技術に関する取り組みを強化するため、環境保護総局は「国家環境保護『十一?五』科学技術発展計画」を発表し、『環境科学技術革新能力の強化に関するいくつかの意見』を下達し、全国の環境保護の仕事において、トップ層が重視し、方針が明確なもので、それぞれの仕事が全面的に推し進められている状況となっている。今後の一時期において、「科学技術による環境保護サポート」戦略が実施され、重要な意思決定に際して、国家環境諮問委員会あるいは環境保護総局科学技術委員会のフィージビリティスタディが義務付けられ、調査?研究、専門家のフィージビリティスタディ、集団討論を経ない限り、政策決定ができないことになっている。同時に、国家環境科学技術革新プロジェクト、環境保護基準体系整備プロジェクトおよび環境技術管理体系整備プロジェクトを実施し、環境にやさしい社会の建設に強力な技術的サポートを提供することになっている。

2005年以降、毎年環境保護総局によって公表されている環境基準の件数は100件以上にのぼり、現在までのところ、国家クラスの環境保護基準の公表件数はすでに1000件を上回り、環境保護基準体系は整いつつある。今後、科学的に環境基準を決めることが重点となる。完ぺきな環境保護基準体系を作り上げ、環境基準を厳格に実施し、環境基準と環境保護目標とに結びつけるようにする。環境科学技術革新プロジェクトの面では、主に「水汚染のコントロールと治水」国家重要科学技術特定プロジェクトを中心に、環境保護事業発展の技術面のボトルネックを打破し、環境管理制度の革新に関する研究の強化で、環境保護事業の発展をけん引し、環境モニタリング?早期警報に関する技術の革新を通じて、先進的な環境モニタリング?早期警報システムの構築に技術的保障を提供することを目指している。

「チャイナネット」2007年5月29日