中国旅行・ツアーは旅情中国におまかせください
現在地: ホーム > 中国ニュース >

貿易黒字減少の効果はなぜ小さいか.

投稿時間:2007年08月08日閲覧数:
今年1~2月、中国の貿易黒字は396億1千万ドルに上り、前年同期比226%増加し‥

今年1~2月、中国の貿易黒字は396億1千万ドルに上り、前年同期比226%増加した。昨年の年間貿易黒字総額は1774億7千万ドルに達し、商務部の薄煕来部長は、今年の対外経済貿易における最重要課題は「貿易黒字の減少である」と宣言。こうした状況の中で、今年1~2月のデータが広い関心を呼び起こしたことは当然といえる。

実際、貿易不均衡の中長期的な解消は、短期的な解消と同じことではない。2006年に中国の国際収支における双子の黒字(経常収支と資本収支の黒字)が拡大したことは、加工貿易中心の対外貿易、人民元値上がりのJ曲線効果、国際生産業の中国への持続的移転、人民元値上がり観測に基づく形を変えた資本の流入などさまざまな要素が絡み合ってもたらされた結果だ。また一部商品の増値税(付加価値税)の輸出還付税率調整などといった輸出還付税構造改革は、中長期的には貿易黒字の減少にプラスに働くものの、短期的には企業に新制度発効前の駆け込み輸出を促すことになり、貿易黒字を拡大させた。06年の10?11月に2カ月連続で200億ドルを超える黒字の新記録を達成した原因はここにある。

将来を展望すると、世界経済は引き続き急速な成長を維持する見込みだ。06年の世界の経済成長率は5.2%を上回り、今年も4.5%以上を維持する見込みだ。特に一部の先進国で経済が冷え込み、輸入商品?サービスの受容力が弱まれば、低価格商品へのニーズが急速に増加し、一方でこれらの国に対する中国の低価格商品輸出が増加する。2000年下半期以降、米国経済が徐々に低迷し、その一方で中国の対米輸出が年を追うごとに増加したのは、こうした理由による。このため予見可能な将来において、中国国際収支の双子の黒字局面は基本的に維持される見込みだ。

中国の国際収支調整プロセスの中で、われわれはさまざまな目標間の衝突に直面し、このためこれを全面的に検討することが課題になっている。経済成長、雇用拡大、価格安定、対外経済バランス、国内産業構造の持続的な改善といった主要目標の中で、貿易黒字?外貨準備の伸びの抑制(すなわち対外経済バランス)と価格安定の目標は統一したものであるが、貿易黒字?外貨準備の伸びの抑制と経済成長、雇用拡大、産業構造向上との間には一定の衝突が生じる。輸出と外資はここ2年間ほど、事実上、中国の経済成長を牽引する中心的役割を果たしてきた。中長期的には内需を外需に代わる経済成長の主要原動力にする必要があるが、これは短期的に実現することは難しい。投資を大幅に拡大しても、すでに相当過剰な生産能力をさらに拡大するだけで、消費の伸びはとどのつまり、収入分配制度の改善や社会保障システムの回復?改善がどれくらい行われるかによるのであり、これは一日にして成るものではない。また貿易黒字と外貨準備の伸びを抑制しすぎれば、経済成長が失速する危険があり、こうしたリスクは受け入れがたい。

経済成長の失速を避けつつ産業構造のグレードアップを促進するという目的を果たすには、対外経済貿易部門が双子の黒字の伸びをコントロールするよう努力すべきだが、少なくとも短期的には、国際収支バランスを追求する際に、輸出と貿易黒字の伸びを単純に抑制すべきではなく、来年あるいは数年先までは、貿易黒字と外貨準備の絶対的な規模を増加から減少に転じさせるべきではない。急速すぎる伸びを抑制するにとどめるべきだ。

中国の貿易黒字であれ、米国の貿易赤字であれ、どちらも両国のマクロ経済構造の問題が作用し合った結果だ。よって中国の調整だけでは効果がなく、米国、欧州連合(EU)などの主要貿易パートナーもそれぞれに調整の責任を負わなくてはならない。喜ばしいことに、欧米の有識者の中には、こうした点を理解し、公式に認めることを主張する人もいる。米国連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は昨年12月15日に中国社会科学院(社会科学アカデミー)で講演した際、「世界的な経済不均衡に関して、中国の不均衡を軽減すると同時に消費を奨励する解決策を探ってきた。米国もこうした点について努力すべきだし、特に国民の貯蓄率の向上と保護主義の回避が必要だ」と述べた。これは賞賛に値する事態の進歩だ。

「人民網日本語版」2007年3月27日

上げる
(0)
0%
下げる
(0)
0%
------セパレーター----------------------------
感想・意見を書き込み
違法、他人を中傷する記事は管理者の判断で予告無く削除されます。
評価:
【絵文字 気持ち】 :
ID: 文字の確認:別の文字を表示
最近のコメント コメントの詳細ページへ>>
お勧め内容