世界的に有名な投資銀行クレディスイスファーストボストン(CSFB)はこのほど、3年間の調査に基いて、中国消費市場に対する独自の調査結果を発表した。それによると、中国は2015年には、米国に次ぐ世界第2大の消費市場となる可能性が高いという。世界主要国家の消費総額に占める中国の消費支出の割合は、2006年の5.4%から2015年には14.1%に激増する見込み。一方、米国の消費支出の割合は37.7%と、依然として世界トップだった。「中華工商時報」が伝えた。 今回の調査結果は、中国8都市2700件の調査対象による。 CSFB中国研究部の責任者陳昌華氏によると、中国経済は2006年、急成長したが、数多い消費者の消費予算額と実際の消費額はいずれも(不動産分野を除き)、前年比やや減少したという。陳氏は、一見矛盾しているこの現象は、次の2つの原因によると指摘している。 (1)消費者は自動車や電子製品など多くの製品の価格が下がると予想し、値下がりを待っている。 (2)個人の収入増がやや緩慢である。 同調査によって、個人収入の増加スピードは、GDP(国内総生産)や国有企業利潤、政府の税収の増加スピードより低いことが判明した。若年層の収入増加スピードだけが国家の経済成長スピードと一致している。このような状況は、消費の刺激に対して、マイナス影響となっている。 しかし陳氏は、商品価格の値下がり予想と緩慢な個人収入増により、消費者の購入は落ち込み傾向にあるが、今後も明るい見通しが続く経済成長スピードや絶え間ない人口増、都市化プロセスの進展などの要因により、中国の消費総量は今後も継続的に増加すると強調している。一方、日本、ドイツ、イギリス、イタリア各国の消費支出が世界主要国家の消費総額に占める割合は減少傾向にある。 「人民網日本語版」2007年3月27日 |