殷墟

英語名称：yinxu
世界遺産登録年：２００６年
遺産のタイプ：文化遺産
所在地：河南省

殷墟は存在が確認できる中国最初の王朝「殷」（前１６～前１１世紀）の三千年以上前の都の跡地である。２４平方キロメートルのエリアには王の陵墓墓や宮殿跡が点在。さらに、膨大な量の青銅器、甲骨文字の記された骨や亀の甲羅、さらには人為的に埋められた無数の人骨などが次々と発掘されてきた。１９２８年以来の調査から、殷王朝は、政治から日常生活にいたるまで、すべての決定を「神」に委ねる特異な政治体制を持ち、次の「周」以降の歴代王朝とは全く異質の性格を有する王朝だったことが分かってきている。番組では、リポーターが、野外博物館として数々の展示が行われている殷墟や数々の出土品と対面。青銅器の製造や王が行った甲骨文字による占いなどを再現し、ＣＧによる建築物の想像イメージ映像と組み合わせながら、当時の政（まつりごと）の実態に迫る。さらには、殷との戦いにまきこまれ、現在四川省の山間の地にひっそりと生きる少数民族の末裔を取材。謎に包まれた古代王朝・殷の歴史を立体的に浮き彫りにする。