中国四大仏教名山

時間:2012-10-29 16:03作者:中国旅行玄人閲覧数:

    ==中国四大仏教名山==

【普賢菩薩の聖地】峨眉山(四川省)
 峨眉山は晋時代からずと中国四大仏教名山の一つとして名が知られている。
漢代(紀元前206~紀元220年)まで、峨眉山はかつて道教の「第七洞天」であった。
峨眉山の最高峰の万仏頂海抜が3099m、金頂の海抜が3077m、高さ2番目、金頂に普賢菩薩が姿を現したという言い伝えが広まると、峨眉山では次第に仏教の勢いが盛んになり、道教より優勢となった。普賢菩薩の道場としては、普賢大士を祭って、お寺約26箇所があり、重要なお寺は8箇所で、仏教仏事が盛んである。1996年12月6日、峨眉山と楽山大仏は複合遺産に登録された。
 
【文殊菩薩の聖地】五台山(山西省)
五台山
後漢の永平11年(68年)、五台山にインドの迦葉摩騰(かしょうまとう)や竺法蘭(じくほうらん)という高僧がやってきた。彼らはこの地の地形、気候、環境が、仏典に記録された文殊菩薩の道場「清涼山」「五頂山」に酷似しているので、この地こそ文殊菩薩の道場だと認めた。それから、歴代の仏教信徒は五台山を文殊菩薩の道場としている。五台山は旧字表記では五臺山、別名は清涼山。
2009年の第33回世界遺産委員会で世界遺産リストへの登録が認められた。複合遺産としての推薦だったが、文化的景観としては認められたものの、世界自然遺産としての価値は認められず、世界文化遺産としての登録となった。登録物件には唐代の建立である佛光寺が含まれる。
 
【地蔵菩薩の聖地】九華山(安徽省)
地蔵菩薩の道場である九華山は唐の時代に新羅から渡来した「金喬覚」という王子が地蔵の化身であったという伝承が一般に知られている。金喬覚は唐の貞元10年(西暦794年)99歳圓寂し、三年後金喬覚の肉体は生けて、塔に入れて本尊にしたという伝承があり、それから九華山には同様の肉身仏、つまり、ミイラ仏の信仰が発展し、現在までも続いている。現在まで国際的な仏教道場としている。旧称陵陽山、九子山、山峰は蓮に似ていて、唐天宝年間に九華山に改名した。
最高峰は十王峰、海抜1342m、二番目は七賢峰、海抜1337m、天台峰海抜1306m、海抜1000m以上の高峰は30峰以上。
【観音菩薩の聖地】普陀山(浙江省)---撮影者:黒川一成
普陀山の中心的な寺院となるのが普済寺である。
これは日本の僧慧萼(えがく)により開山された。858年、慧萼は五台山から日本へ観音像を寧浪から船で運んで行きたかった。しかし、普陀山沖で海面に鉄の蓮華が湧き出し、船が動けなくなり、「尊像の海を東する機縁はまだ熟していないということでしたら、どうぞこの山にとどまりください。」と祈ると、船はすぐに動けるようになった。慧萼はここで観音像を祀り、これが「不肯去観音院」となった。
現在の普陀山は普済寺・法雨寺・慧済寺(仏頂山寺)を初めて、寺院が多く、観音菩薩にまつわる遺跡も多い。僧侶が増えて盛んに法要が営まれている。ここは全国の観音菩薩を拝する信徒の参拝の有数の地になっている。