荘子（Zhuang Zi）

【荘子】戦国時代、一説にBC. 369～BC. 286
荘子は老子とともに道家(どうか)の代表者として老荘(ろうそう)と並称される、中国、戦国時代の思想家である。
姓は荘、名は周(しゅう)、字(あざな)は子休(しきゅう)。唐の玄宗から南華真人(なんかしんじん)」の追号を賜(たまわ)り、南華老仙とも呼ばれる。又、曾子(曾参)との混同を避けて「そうじ」とも呼ぶ。英語では"Chuang-tzu(荘子)"または"Chuang-Chou(荘周)"と中国音そのままである。宋(そう)国の蒙(もう)(現在の河南省)の人、一説に楚(そ)国の生れと云われる。孟子(BC. 372～BC. 289)と同時代だそうであるが、生没年は不祥。
ウルシ(漆)を栽培している漆園(しつえん)の史(役人)となった。
老子の無為自然(むいしぜん)の思想を継承、発展させ、理想郷は形あるものの無い世界、「無何有之郷(むかゆうのきょう)」だそうである。

著書は名前と同じ『荘子』１０巻３３編(内編７編、外編１５編、雑編１１編)、別名は『南華真経(なんかしんきょう)』で道教の根本経典となっている。内編(逍遥遊、斉物論など)のみが荘子自身の手になり、他は後の人が追加したものと云われる。
内容は、「無用の用」、「荘周の夢」、「大同小異(だいどうしょうい)」などなど寓話(ぐうわ)を数多く引用して、仁義、差別を超越し、あるがままの万物の道に従うことが真の自由な生活だと説(と)いている。