仏教

時間:2010-11-13 14:51作者:chinaviki閲覧数:

三蔵法師仏教は、約2500年前(紀元前5世紀頃)にゴータマ、シッダッタ(釈迦)が現在のインド北部ガンジス川中流域で提唱し、各地に広まり現在も続く世界宗教。キリスト教、イスラム教と並んで世界三大宗教の1つでもある。中国に仏教が伝わったのは後漢(25~220)初期のころであったが、実際に普及したのは、魏、晋、南北朝時代(220~580)であった。それはちょうど、道家思想が再認識され、道教の基礎ができつつあった時期であった。隋唐時代(581~907)に入ると、王室による寺院建築などの保護を得て全盛期を迎え、三論、天台、華厳、浄土、法相、禅など多くの宗派が生まれた。その中には、最も勢力を伸ばしたのは禅宗とくに南宋禅であった。 しかし、唐代後半になると、異国の宗教であることや経済的繁栄へのねたみなどから迫害を受けるようになった。迫害の内最大のものは、845年の武宗によるものであった。その中で、殆どの宗派は衰退し消滅していった。その後も生き延びることができたのは禅宗と浄土教だけであった。

【仏教思想】

仏教の輪廻説は、中国社会に前世や来世という概念を持ち込みことによって、因果応報論と現実の幸、不幸との間の齟齬を合理的に説明するのに利用された。 中国では、輪廻が個人単位のものではなく、家あるいは、一族を対象とするものと誤解され、所謂「親の因果が子に報い」というかたちで理解される傾向があった。 家族(祖先)を捨てる出家制度など、仏教には中国の伝統的な祖先崇拝思想に反するものがあった。そこで唐代には、それと折り合いをつけるために『盂蘭盆経』『父母恩重経』といった偽経が作られた。禅宗、浄土教は、インド思想が重視する「言葉」や「論理」を軽視する傾向を持つため、中国オリジナルの仏教ではないかとも考えられている。