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色拉寺(セラ寺)

概況:
色拉寺(セラ寺)は、ラサ市北郊の色拉烏孜山の麓に位置する、チベット仏教ゲルク派(黄教)の六大寺院の一つであり、ガンデン寺、デプン寺と並ぶラサ三大寺の一角を成す名刹です。その創建は1419年、ゲルク派の祖ツォンカパの高弟である絳欽却傑(ツォチェン・チュジェ、明朝より大慈法王の称号を授かった)によって始められ、1434年に完成しました。寺名の由来には、建てられた地に野薔薇(セラ)が咲き乱れていたからという説や、着工時に雹(セラ)が降ったからという説などがあり、いずれにせよ「セラ」という美しい響きが印象的です。かつては数千人の学僧を擁する仏教大学として栄え、その学問的伝統は今日も「辯経」という形で生き続けています。また、明治から大正にかけて、日本の仏教学者である河口慧海と多田等観がここで修行を積んだことでも知られ、日本とチベット仏教の交流の歴史を感じさせる場所でもあります。

見所:
辯経:午後3時から5時まで(日曜を除く)、僧侶たちが問答形式で仏教哲学を深める様子は、迫力と熱気に満ちています。その独特の身振り手振りは、言葉が分からなくても十分に楽しめる、色拉寺を代表する光景です。
措欽大殿(ツォチェン・ラカン):寺院の中心となる最大の集会堂で、108本もの柱で支えられた広大な空間には、高さ約6メートルの弥勒仏(強巴仏)像や、創建者である絳欽却傑の像などが祀られています。また、明朝の永楽帝から下賜された、朱で印刷された最初の蔵文大蔵経『甘珠爾』(現存105函)は国宝級の文物として大切に保管されています。
馬頭明王殿(タクド・ラカン):寺院の重要な護法神殿で、憤怒の形相をした馬頭明王(タクド)が祀られています。この像は宗喀巴大師が地中から発見したという伝説があり、多くの信者の信仰を集めています。
吉扎倉(ギ・ツァン):色拉寺で最大の僧院(礼倉)の一つで、内部には歴代高僧の霊塔や数多くの仏像、美しい壁画が残されています。
後山の散策路:寺院の背後に広がる色拉烏孜山には、カラフルな岩絵(摩崖仏)が点在する散策路があり、少し登るとラサ市街を一望できる絶景ポイントがあります。

入場料:50元(情報により、ローシーズンは25元、または午後5時以降は10元となる場合もあるようです)。
中国語名:
色拉寺(sè lā sì)
色拉寺(セラ寺)の観光時間:
ハイシーズン:8:30〜17:00
ローシーズン:9:00〜16:00
色拉寺(セラ寺)へのアクセス:
住所:チベット自治区ラサ市城関区色拉路1号。
公共交通機関:
ラサ市内からは、市バス16路、24路、25路などで「色拉寺」バス停下車、徒歩すぐです。また、タクシーを利用する場合は、市中心部から約20分、料金は15〜25元程度が目安となります。
注意事項:
寺院内、特に仏殿内部では、基本的に写真撮影は禁止されています。辯経の見学時も、フラッシュは絶対に使用せず、静かに見守りましょう。
宗教施設ですので、服装には配慮が必要です。肌を過度に露出する服装(ノースリーブ、短パン、ミニスカートなど)は避け、帽子やサングラスは建物内では外すのがマナーです。
辯経は月曜から土曜の午後3時から5時まで行われ、日曜は通常行われませんので、計画を立てる際はご注意ください。
境内や後山は広いため、歩きやすい靴で訪れることをお勧めします。また、ラサの標高は約3650メートル、色拉寺も同程度ですので、初めての方は特にゆっくりと行動し、高山病対策を心がけましょう。
経堂や仏塔の周りを回る時は、必ず時計回りに進みます。また、敷居を踏まない、仏像を直接指さないなど、基本的な礼儀を守りましょう。

色拉寺(セラ寺)の写真

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