北京頤和園

時間:2007-08-08 00:00作者:閲覧数:
英語名称:Summer Palace 北京頤和園
世界遺産登録年:1998年
遺産のタイプ:文化遺産
所在地:北京市
 

 天安門広場から北西約20km離れ、1750年に築造が始められ、1886年に再建された頤和園は、中国古代の皇室園林建築の代表作とも言える。
 北方の山川の雄壮さ、江南水郷の秀美さ、皇居の華麗さ、そして民間の邸宅の精緻さをもそなえ、中国で最も美しくて、最も有名な古典庭園である。園内には宮殿区、万寿山と昆明湖など三つの区域に分けられ、敷地面積は290ヘクタール。東宮門から入ると、仁寿殿を中心とした宮殿区が見えてくる。仁寿殿は皇帝が政務を執る所、玉瀾堂は西太后が光緒帝を幽閉した所である。光緒帝の皇后は玉瀾堂の後ろにある宜雲館に住んでいた。その北西にある楽寿堂は西太后が住んでいた所である。仁寿殿の北にある徳和園は清の時代に建てられた最大の芝居の舞台。楽寿堂西の邀月門を通ると、長さ728メートルの長廊のところに着く。これは中国庭園建築の中でも最も長い回廊で、昆明湖の北岸に沿って西に伸び、五色の帯のように庭園内の建築物を繋げている。回廊に描かれてある8000枚以上の絵は中国の歴史物語の題材を取り上げたもので、中国の伝統文化を提示する場所となっている。排雲殿は山の地勢に沿って万寿山の南側に建てられ、階段を登っていくと、万寿山の最大の建築物である仏香閣にたどり着く。八角かつ四重の屋根で築きあげた仏香閣は頤和園のシンボル的な建物である。仏香閣の東には転輪蔵、西には207トンの銅で造られた宝雲閣がある。万寿山の頂上には「智慧海」と呼ばれる梁のない長屋、山の後ろにはチベット仏教の寺である「八部神州」、裏山の麓には昔の商店街である蘇州街がある。
 万寿山の南に水面が広める昆明湖があり、杭州の西湖を再現してある。湖面に竜王廟、十七孔橋、玉帯橋などは散在し、借景を活用した園外の西山や、玉泉山の宝塔などもすべて頤和園の中に溶け込まれ、頤和園の景色を巧みに変化させている。

北京頤和園
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