黄龍

概況：
黄龍風景名勝区は、四川省アバ・チベット族チャン族自治州松潘県に位置する世界自然遺産です。中国で唯一、極めて良好な状態で保存された高原湿地であり、総面積は700平方キロメートルに及びます。その最大の特徴は、長さ約3.6キロメートルの黄龍溝に広がる、大規模で複雑な構造を持つ露天のカルシウム華（石灰華）景観です。これは世界でも最大規模で、保存状態が最も良く、造型が最も多様であると評されています。彩池、雪山、峡谷、森林の「四絶」に、灘流、古寺、民俗を加えた「七絶」で知られ、「世界の奇観」、「人間の瑶池（仙境の池）」と讃えられています。また、ジャイアントパンダや四川疣鼻金糸猴など、多くの絶滅危惧種の貴重な生息地ともなっています。

見所：
黄龍溝：カルシウム華が作り出した数多くの彩池が棚田のように連なり、金色の龍が臥しているかのような景観が広がります。
五彩池：カルシウム華が形成した池群で、水の深浅や水中堆積物、光の加減によって青、緑、黄色など様々な色に輝きます。
金沙鋪地：広大なカルシウム華の流れが、陽光を浴びて金色の砂浜のように見える景観です。
飛瀑流輝：高さ約10メートル、幅約60メートルの岩段から、幾層にも分かれて流れ落ちる壮大な瀑布です。
黄龍寺：明朝以来の歴史を持つ寺で、周辺は毎年旧暦6月15日に開催される黄龍廟会の会場となります。
争艶彩池：大小500余りの彩池が密集し、色とりどりの水色が互いに競い合うように美しいエリアです。
洗身洞：世界で最も長いカルシウム華の陥没壁で、その上から黄金色の瀑布が流れ落ちます。
牟尼溝景区：黄龍風景区に属するエリアで、原始的な雰囲気が残り、扎嘎瀑布や二道海などの景観があります。

入場料：
ハイシーズン（6月1日～12月15日）：大人170元。
ローシーズン（12月16日～翌年5月31日）：大人60元、優待券30元。
※各種割引制度（高齢者、学生、軍人、障害者など）が適用されます。詳細は公式情報をご確認ください。黄龙(huáng lóng)ハイシーズン（6月1日～12月15日）：7:30開園、最終入園18:00。
ローシーズン（12月16日～翌年5月31日）：9:00開園、最終入園15:00。
※索道（ロープウェイ）の運行時間は異なりますので、ご注意ください。住所：
四川省阿坝藏族羌族自治州松潘县黄龙乡瑟尔嵯寨。
公共交通機関：
飛行機：九寨黄龍空港を利用します。北京、上海、広州、杭州、重慶、成都などからの直行便があります。空港から黄龍景区までは約37キロメートルです。
鉄道：成都東駅から黄龍九寨駅まで高速鉄道（川青铁路）で約1時間39分です。駅を出ると、黄龍景区行きの直行バス（料金28元～）に乗り換えられます。
長距離バス：成都の茶店子バスターミナルなどから、川主寺鎮や松潘県行きのバスに乗車し、現地で黄龍景区行きの車両に乗り換えます。
黄龍景区は標高3000メートルを超える高原地帯にあります。高山病を防ぐため、到着後は激しい運動を避け、ゆっくりと行動してください。体調が悪くなった場合は、無理をせずに休憩し、景区内に設置されている無料の酸素バーを利用するか、スタッフに助けを求めてください。
高原は天候が変わりやすく、昼夜の気温差が大きいです。防寒着、雨具、日焼け止め、サングラスなどの準備を忘れずにお願いします。
景区内はすべて遊歩道を利用して観覧してください。脆弱なカルシウム華の地形を保護するため、遊歩道から外れたり、池を踏み入れたりすることは厳禁です。
ごみは必ず指定の場所に捨て、喫煙や火気の使用は禁止区域で行わないでください。
ペットを連れての入場はできません。お連れの場合は、ビジターセンターに預ける必要があります。
入場券はすべてオンラインでの実名制予約購入となります。現地では券を購入できませんので、訪問前日までに公式サイト等から予約してください。