新楽遺址

概況：
新楽遺跡（しんらくいせき）は、中国遼寧省瀋陽市皇姑区にある新石器時代（約7200年前）の母系氏族集落遺跡です。1973年に発見され、総面積は17.8万平方メートルに及びます。この遺跡は、遼河流域の中下流地域における新石器文化の空白を埋める重要な発見として知られ、瀋陽地域に人類が活動していた歴史を7000年以上前に遡らせました。遺跡からは、半地穴式の住居跡44か所が確認され、陶器、石器、玉器、木彫品、そして中国最古とされる煤精（石炭の一種）製の装飾品など、合わせて3000点以上の遺物が出土しています。中でも、木彫りの「図騰鳥」（トーテムの鳥）は芸術的にも歴史的にも価値が高く、現在は瀋陽市のシンボルとして市府広場にモニュメントが建立されています。2001年には国務院により全国重点文物保護単位に指定され、現在は遺跡公園と博物館が整備され、訪れる人々に古代の生活様式を伝えています。

見所：
・遺跡展示区：半地穴式の住居が復元されており、7200年前の氏族集落の様子を体感できます。中心にある最大の住居跡（約100平方メートル）は、集会や公共の場として使われていたと考えられています。
・出土文物の展示：陶器、細石器、煤精製品、木彫品など、貴重な出土品約3000点が展示されています。中国最古の煤精製品は特に見応えがあります。
・「図騰鳥」木彫品：この遺跡で発見された木彫りの鳥は、瀋陽市のシンボルとして知られ、そのレプリカが市内の広場に建立されています。古代の信仰や芸術を感じさせる重要な遺物です。
・遺跡公園の環境：緑豊かな公園内には、遼代（10〜12世紀）の古墳も2基残っており、異なる時代の歴史を一度に学べます。

入場料：無料です（博物館の公式情報により）。新乐遗址(xīn lè yí zhǐ)シン ラ イー ジーXinle Relicsハイシーズン（5月1日～10月14日）：9:00～17:00（入場は16:30まで）
ローシーズン（10月15日～4月30日）：9:00～16:30（入場は16:00まで）
休館日は毎週月曜日（祝日・休日を除く）です。住所：遼寧省瀋陽市皇姑区龍山路1号
公共交通機関：
瀋陽地下鉄2号線「新楽遺跡駅」下車、C出口から西へ徒歩約100分です。
バスをご利用の場合は、136路、138路、232路、294路などの系統に乗車し、「新楽遺跡」バス停で下車します。館内及び遺跡公園内では、貴重な文化財を守るため、展示物や復元建造物に触れないようお願いします。 写真撮影はフラッシュを使用しなければ可能な場合が多いですが、一部のエリアや展示物では制限がある場合がありますので、現地の表示に従ってください。 公園内は歩きやすい靴での来園をお勧めします。特に遺跡展示区は屋外で、舗装されていない道もあります。 お手洗いは館内にありますので、ご利用は展示観覧前にお済ませいただくことをお勧めします。 最新の開館情報や臨時休館については、訪問前に公式の情報をご確認ください。