儒教

時間:2010-11-13 14:56作者:chinaviki閲覧数:

孔子儒教(じゅきょう)とは、紀元前の中国に興り、東アジア各国で2000年以上に渡って強い影響力を持つ思考、信仰の体系である。その学問的側面から儒学ともいう。 中国では、哲学思想の方面では儒家思想あるいは儒家という表現を用いており、宗教としては、やはり儒教という言葉を使われている。 東周春秋時代、魯の孔子によって体系化され、堯、舜、文武周公の古えを理想の時代として祖述し、仁義の道を実践し、上下秩序の弁別を唱えた。その教団は諸子百家の一家となって儒家となり、その儒家思想が漢代、国家の教学として認定されたことによって成立した。始祖の孔子にちなんで、孔教、孔子教とも呼ぶ。又、その思想的側面から名教、礼教ともいわれる。

【儒教の起源】

儒の起源については胡適が論文「説儒」(1924年)で「殷の遺民で礼を教える士」として以来、様々な説がなされてきたが、近年は冠婚葬祭、特に葬送儀礼を専門とした集団であったとするのが一般化してきている。そこには死後の世界と交通する「巫祝」(シャーマン)が関係してくる。そこで、東洋学者の白川静は、紀元前、アジア一帯に流布していたシャーマニズムを儒の母体と考え、そのシャーマニズムから祖先崇拝の要素を取り出して礼教化し、仁愛の理念をもって、当時、身分制秩序崩壊の社会混乱によって解体していた古代社会の道徳的、宗教的再編を試みたのが孔子であると主張している。 春秋時代、孔丘(孔子)は実力主義が横行し身分制秩序が解体されつつあった周末、魯国に生まれ、周初への復古を理想として身分制秩序の再編と仁道政治を掲げた。孔子の弟子たちは孔子の思想を奉じて教団を作り、戦国時代、儒家となって諸子百家の一家をなした。孔子とその弟子たちの語録は『論語』にまとめられた。